注意事項
本HPは「統合医療」に関して、その概念および実際を紹介することを目的とするものであり、個別の疾患や診療内容の相談には応じかねます。また、内容に関しても、実際に個人の判断で適応した際のあらゆる責任は負いかねます。実際の診療に関する事項は、医師にご相談の上、施行されることをお勧めします。
小池統合医療クリニックへ

2022年09月19日

可能性志向の医療(POM)

 ホームページの改訂している最中で、あらためてクリニックの特徴について考えています。「統合医療」というキーワードでも特徴といえば特徴なのですが、やはりそれでは「分かりにくい」わけです。
 そこで、思いついたのが「可能性志向の医療」です。そもそもクリニックの標語として「可能性と共創」を掲げていたのですが、それをさらに分かり易くしたような形です。エリクソン催眠のオハンロンの提唱する「可能性療法」へのリスペクトも込めてあります。

 EBMでのエビデンスベースという言い回しは、いわばエビデンス至上主義的に捉えられることも多く、どこか「外部」からの制約を強く受けるような印象を持ってしまいます。それに比べて、可能性を前面に出した場合、当事者本人の可能性ですから、いわば「内部」もしくは「内面」からの要請のような形になるわけです。
 外部からの制約ではなく、内側からの迸り、とでもいえるような意味が込められるように思います。EBM的に英語表現するなら「Possibility-Oriented Medicine」といったところでしょうか。

 この「可能性」を医療の目的にすえることで、雑多な療法の統合というようなニュアンスから、理想的ゴールへの可能性を模索するための、複数の方法論の統合、という意味につなげることが出来そうです。
 すると、この統合は自然と「多元的」な意味合いを持つようになり(可能性に向けて吟味しているので)、悪しき「折衷」を避けることが出来ます。まあ、こんなことを考えながら、可能性志向の医療としてみました。

 最近、実際の臨床における方法論が、アースを用いた電気的瀉法をはじめ、その数を増しつつあるので、そうした状況を自分として納得できるためにも、新語創出の必要がありました。

 久々に松本城をみて、その帰りの「あずさ」車中で思いついたのでメモしました。松本の往復はいつも新鮮な思い付きが多く、大切な時間です(^^)/

2022年09月15日

「マトリックス」という概念 ファシア・ダイアローグ・無意識をつなぐもの

 「マトリックス」という用語は医療において、とくに私の関心のある分野において花広く展開していきそうな用語です。ちょっと、これについてかつて書いたものにメモ的に加筆していきます。

 マトリックスとは、医療分野では「基質」として訳されることが多い用語です。ミクロにおけるファシアともいえる「細胞外マトリックス」などはこうした用法の一つです。
 そもそもの原意としてはラテン語での「母」という意味で、何かを生み出す背景というニュアンスを持つもので(ウィキペディアによる)、ここから転じて、箱に何か「モノ」を詰めるときの「充填剤」的な使われ方もします。近年注目される「ファシア」における用法はこれに近いように思います。


 大切な「モノ」に対しての充填剤ですから、陰陽論でいうと「陽」に対しての「陰」とも捉えられます(本体ではないので…)。となると陰は「母」的な意味とも重なるので、原意に近くなります。
 そしてファシアの関連でいうと「〜以外全部」といった「補集合」的な意味合いにも用いられます。こうした観点から、自分の分野との関連を探ると、まさに定義が困難な「代替医療」という用語は、正統な医療に対しての「補集合」ですから、極めてマトリックス的と言えそうです。
 自分の興味・関心も、当然そうした方向に向けられるので、よくよく振り返ってみると、このマトリックスという概念とかなり重なることに気づきました。

 こうした考えをウィルバーの四象限に対応させてみると、「We」の領域における人と人とのコミュニケーションでは、その空間で紡がれる「何か」、オープンダイアローグでの治癒をもたらす「何か」にあたると考えられます。対話の「場」と考えてもよいでしょう。

 そして客観的な概念である「It」は幅広い意味合いですが、医学、身体という面では、まさに「ファシア」がこれにあたり、それゆえに別称として「生体マトリックス」とも称されているわけです。
 おそらく細胞外マトリックスなども含めて、広く議論するときは「ファシア」としての概念よりも「生体マトリックス」の方が適しているのではないかと考えます。(「遺伝子」と「DNA」の用法の違いに似ているでしょうか)

 それでは「I」の領域は何か。自我を支える大きな基盤・母体といえば、まさにエス・無意識・潜在意識と称されるものではないでしょうか。
 我々の意識できる部分はごくわずかで、その膨大な根底部分は計り知れない大きさを有する領域なわけです。これは時に集団的無意識を相互に反応しながら、より大きなものとのつながりももつ。これを展開すれば「Its」の領域へも拡張しうる概念にもなりそうです。


 このように考えていくと、マトリックスという用語により、ファシア、ダイアローグ、無意識(エス)というものが、ひとつながりの概念としてまとめられることになります。
 これらに共通する「何か」が、まさに補完医療的には「キモ」になる領域でしょうし、私にとっても最も関心のある概念でもあります。

 ファシア・ダイアローグ・無意識をつなぐ、キーワードとして「マトリックス」という語についてメモしてみました。

2022年09月11日

日本ホームヘルスコーチ協会主催の講演会 お知らせ

 日本ホームヘルスコーチ協会さんの主催で「統合医療とジャングルカンファレンス」の講義を行います。今週の水曜日、9月14日19時から、オンラインでの開催予定です。

 当院でのケースの紹介やジャングルカンファレンスの入門編にもなっておりますので、よろしければご視聴ください。
 統合医療になじみのない方を対象にしておりますので、内容は初心者向けになっていますが、実際の統合医療について具体的に分かり易い内容にする予定です。

 概略、お申込みはこちら!  ↓  ↓  ↓



健幸支援勉強会 統合医療とジャングルカンファレンス

2022年08月23日

お城コラム 夏!沖縄編(中城城・勝連城)

お城コラム 沖縄編の第2回です。世界遺産の立派な城が続きます。沖縄の景色と合わせて、本当に自然に映える城郭たちです。

<中城(ナカグスク)城>

 今回は中城城(99・沖縄)です。押印は平成24年11月2日ですが、それからも2度ほど訪問しています。

 城自体は14世紀ごろ、今帰仁城城主の子孫が築城したとされています。その後、座喜味から移った名将、護佐丸により大規模に改修され、王府の直轄地を経て、なんと戦前まで村の施設として使用されていたようです。最初の沖縄ジャングルカンファレンスの際に、旧メンバーでレンタカーで訪問したのが懐かしいです。

 中山王下の名将護佐丸が、当時急速に台頭してきた勝連城の阿麻和利への抑えとして入城し、郭を増築し防御を固めました。
 このとき増築された北の郭は、重要な水源であるウフガー(大井戸)を取り囲む形で築城され、このウフガーは三の郭の横から、下へ階段を下りていくと現在でも水をたたえています。立派な大井戸がちゃんと城内にあるんだ、という印象が強く残っています。(多孔質の岩石を通過して地層の境目のところに水が溜まっているそうです)

 駐車場から、管理棟を経て上っていくと、三、二、一の郭の順に連郭式になっており、各々の横に北、西、南の郭が位置しています。訪問時は一の郭、南の郭が一部発掘調査中でした。当然ながら眺望の良いところに築城されていて、太平洋が一望でき、街道の往来も良く見えたことでしょう。

 これほどの築城をした護佐丸でしたが、当時、天下奪取の野望を抱く阿麻和利による陰謀(謀反の企みありとする密告)により、王府から討伐軍が向けられ、抵抗することもなく自害したといわれます。忠臣が、はめられて落命するというストーリーは、なんとなく三国志をはじめとする中国の歴史の流れを彷彿とするものですね。文化的な影響も大きかったのでしょうね。

<勝連城>

 続いて、勝連城(続200・沖縄)です。押印は2019年9月29日で、二度目の訪問時でした。100(200)名城の最終番号のお城です。

 城跡の道路向かいにある休憩所に駐車して、登城するのですが、初見での印象の極めて強いお城です。白い城壁が、半島の丘陵をうねるように上っていくさまは遠方からもはっきりと見え、さすが世界遺産、といった感じです。
 かつては駐車場から、西原御門を経て、四の曲輪へ真っ直ぐに歩いて行けたのですが、押印時の訪問では、かなり手前から見学用の階段が設置され、そこから三の曲輪へと上がる新たなルートができていました。見学はしやすいかたちになったといえるでしょうが、少し手がかかりすぎたような感じもしました。

 護佐丸を追い落とした阿麻和利の居城で、謀略による護佐丸排除後、自らもまた謀反が発覚し追い落とされてしまうという運命です。護佐丸を中心に見ると、悪者的立ち位置なのですが、この阿麻和利は優れた人物であることは間違いないようで、農民の地位からこの地方の首長にまでのしあがり、その勢いをかって中山王の支配を奪取しようと画策しました。結局は失敗するので「護佐丸・阿麻和利の乱」のようなくくりになってしまいますが、歴史が少し違った流れになっていれば、一時代を画す英雄となったとも言えるのではないでしょうか。

 時は室町時代に重なるので、本土の歴史で言えば下剋上の時代ですから、歴史的には日本史としてシンクロした流れといえるでしょう。阿麻和利討ち死にの後は、この城は廃城となってしまいますが、城内には御嶽があり、信仰の対象として存続していったようです。本土の城と同様に、信仰の場が城郭に吸収された経緯があるのでしょうから、そうした意義としては共通点を感じますね。

 見学後、近くの漁港で海鮮丼を食べたのですが、エビの海鮮丼を注文してみるとエビが揚っていたのは衝撃でした。南方における鮮度の問題もあるのでしょうが、漁港でも海鮮を揚げてしまうのですから、ご当地の方はやはりそうとう揚げ物好き、とうことなのでしょう。


2022年08月22日

解剖生理的 身体への「気づき」

 以前紹介した、解剖生理学に基づく身体への「気づき」を基にしたワークです。マインドフルネスが自らの心の動きを実況中継するように、身体の機能を、あたかも身体が実況中継するかのように認識するイメージで行うと効果的です。
 そこには内臓を明瞭にイメージする力が求められますが、これこそがまさに解剖生理の知識の活用、というわけです。

 まずは、吸収系における消化器系です。内胚葉から発達してくるまさに吸収の代表格です。以下のようなワークで消化管全体を具体的に意識します。

1)水を飲む:飲水するにより、嚥下から消化管への流れ込みを感じる。
2)舌を動かす:口を閉じて、舌を口唇と歯茎の間を右回り、左回りに回転させ、唾液が出るのを感じ、嚥下する。
3)かいうべ(あいうべ)体操:舌および関連する筋肉の運動。舌骨への意識。
4)按腹:臍周辺を圧迫し、その後、腹部全体を按ずる。
5)肛門括約筋を意識

 吸収系の呼吸系です。後腸を中心とした消化管に対して前腸が中心である呼吸器です。発生的には消化管から突出する形で形成されます。気体である酸素の取入れを意識してみましょう。

1)副鼻腔・気管の意識
2)耳引っ張り:蝶形骨と横隔膜の連動を意識した呼吸
3)呼気を長く:ガス漏れ音のような呼気により腹圧をあげる
4)肋骨を意識:上部及び下部肋骨を意識した呼吸
5)腕を使った深呼吸・自律訓練(呼吸調整)

 循環系はポンプと管である脈管系とその中身である血液からなります。全身くまなく流れる血液とそれを送り出す心臓のイメージが重要です。

1)大循環(左心系)の意識:後面にまわり、全身へ血液を供給する大循環をイメージする。
2)門脈・肺循環(右心系)の意識
3)井穴刺激(手足)
4)自律訓練(第1-2公式・重温感)
5)自律訓練(心臓調整)

 血液に関しては、鉄欠乏対策とサラサラ対策が重要。
1)十分な水分、タンパク、ヘム鉄、ω3
2)井穴による交感神経の緊張緩和(H6F4)

 排出系は泌尿・生殖器を中心として骨盤内へのアプローチでもあります。
1)下腹の按腹(瘀血の蝕知)
2)腎への手当て
3)骨盤のワーク

 受容系、いわゆる目、鼻、耳などの感覚器系です。中枢神経からの出先機関であるこれらとの、脳とのつながりが重要になります。

1)鼻根・篩骨をゆるめる
2)片目交互・遠近交互・閉眼の意識
3)耳引っ張りによる内耳の刺激
4)遠聞:遠くの音を聞き、遠くの香りを嗅ぐ
5)軟蘇の法

 伝達系として、中枢神経、末梢神経、自律神経を扱います。

1)脳と脊髄の位置関係の意識
2)C1横突起の意識
3)頭蓋骨をゆるめる
4)マリオネットとしっぽのイメージ
5)自律訓練(前額部調整):額が涼しい
6)首まわし、脊椎の前後・左右・捻じり、足首まわし

 実施系は四肢の筋骨格系が中心になるので幅広い運動が挙げられますが、全身への代表的なものをメモします。

1)筋弛緩法(腕・顔・首・肩・脚・全身)
2)両手足合掌
3)両手足把握歩行
4)歩行マインドフルネス(筋肉構造の復習)

 かつて解剖生理学の勉強の時に、話した内容のメモですが、何かの参考に、ビビッとくる方もいらっしゃるかと思い再録しました。日々の健康探究にお役に立てれば幸いです。  
 何言っているのかわからん、という方は直接、お尋ね下さい、説明します(笑)




2022年08月21日

お城コラム 夏!沖縄編(今帰仁城・座喜味城)

 まだまだ暑い日が続きますが、「夏!」ということで沖縄の城コラムを再録します。本土の城とは趣が異なり、中国の影響も大きく感じられる、異文化な城郭です。加工しやすい石材により、複雑かつ優美な石垣を形成することが出来るので、城に興味のない方でも楽しめる、というのが一つの特徴ではないでしょうか。それでは「今帰仁城」「座喜味城」をどうぞ!

<今帰仁城>

 100名城としては3つ、続100名城として2つの城郭が認定されていますが、どちらも当然ながら本土のものとはかなり文化の違う感じです。また歴史も中世が中心なのでやや隔絶感がありますが、独立した歴史の流れとして見てみたいと思います。なので、100名城だけでなく続100名城と合わせて琉球の歴史を5つの城から見てみたいと思います。

 ポイントとしては、琉球王国による統一前は、三国(北山・南山・中山)での覇権争いがあり、これを中山の尚巴志が首里城を拠点として、1429年琉球統一を成し遂げます。
 その後、統一後の混乱期が、15世紀中頃に「護佐丸・阿麻和利の乱」が勃発。その関連する城郭として、座喜味城、勝連城、中城城があがります。今回は三国統一前、沖縄本島北部の巨城、今帰仁城(98・沖縄)を取り上げます。

 「美ら海水族館」のついでに立ち寄ったのですが、事前に思っていたよりも迫力のある壮大な城郭でした。一見したところでは、本土の戦国の城郭よりも、堅固な構えに見えるのですが、尚巴志にあっけなく負け、その後の薩摩の軍事侵攻にも負け、廃城となり、その見かけの立派さとは正反対の残念な歴史を辿ったようです。

 東シナ海につきだす半島に築城され、1km先に海岸線を見渡せる絶好のロケーションで、城好きでなくても十分楽しめる史跡です。また万里の長城をほうふつとさせる、本土の城郭ではまず見られないうねるような石垣はインスタ映え間違いなし、といったところでしょうか。
 近隣には美ら海水族館があるので、北部やんばる地域と合わせて回れば一日観光コースです。こちらは南部と異なり、海岸線の城郭が少なく、ただただ「自然」といった感じです(笑)どこかにヤンバルクイナもいることでしょう。ただ南部と比較すると、訪問時、お店も閉店しているところが多くちょっと寂しい印象ではありました。

 その後、大雨での一部石垣の崩落などもあったようですが、眺望としては琉球の城で第1位をつけたい城郭で、個人的にも、のんびりしていて琉球の城、綜合第1位です!

<座喜味城>

 今回は座喜味城(続199・沖縄)です。押印は2019年9月28日で、この時は二度目の訪問でした。歴史民俗資料館がリニューアルオープンされており、かつてよりこぎれいに整備された印象でした。
 この時は沖縄ジャングルカンファレンスで、第1日目が読谷村診療所での開催でしたので、その開始前に訪問してきました。(この時は読谷村診療所の多鹿先生と近隣の鍼灸師の野口先生のお力添えにて、カンファレンスが成功裏に終了しました。その後、2人の先生にはスカイプを用いた遠隔カンファレンスにもご協力いただき現在のオンライン形式の基本とすることが出来ました。ここにあらためて感謝したいと思います)


 この城は、琉球の築城名手といわれた護佐丸による築城とされます。彼は尚巴志に従い、北山の今帰仁城攻めの後に入城したといわれ、その後、勝連城の動きを監視するため中山王の命により中城城へと移ったとされます。
 しかし、ここに阿麻和利との確執が始まり、阿麻和利の計略にはまった護佐丸は中山王に討伐されてしまいます。ここだけ聞くと、一方的にかわいそうな話しなのですが、一説では中城湾における交易の利権をめぐる双方の覇権争いだったというのですが、そちらが実態に近いのでしょう。

 城の形態としては、複雑な曲線を組み合わせた縄張りで、星形のようにも見えるので変形版の五稜郭みたいに見えなくもありません。複雑に曲がらせることで横矢をかけやすくするという意図なのでしょうか。内部の構造としてもアーチ門をくぐって内部に入り込む形で、構造的にも複雑で、かつとても美しい建造物です。
 今回訪問時は、欧米人の撮影隊が何やら撮影しておりましたが、そうした映像にもとても映える建造物だと思います。



2022年08月14日

未病・先制医療外来のススメ

 先日、患者さんとお話している中で、体調が悪くなったのでネットでいろいろと調べた末に当院受診となって結果として良かった、とおっしゃってました(ありがたいことです)。何で良かったかというと、体調の改善はさることながら、これまで良くならないだろうと思っていた症状や、もはや気にすることすらなくなった「不調」がなくなったから、だそう。

 何らかの不調があったことで、体全体が結果として快調になったということでした。本当なら不調になる前に来たかったんですけどね、という内容でした。
 たしかに、こうしたうれしいご意見を伺うことがあるのですが、やはり不調になっていない人に、こうしたメッセージは届きにくいもの。
 なんとなく不調というような人は多いにもかかわらず、具体的な方策も一般にはそれほど多くないので難しいところです。

 こうした方々に訴求する用語としては「未病」がもっとも知られているものでしょうか。しかし、これでも、自分は病気ではないからなぁという方も多いかと。
 とくに責任あるお仕事の方には、なかなか未病という用語も刺さらない中、最近では新たなパワーワード「先制医療」が注目されています。現状の意味合いとしては、遺伝子情報や、がん体質の診断などに特化している印象がありますが、未病も含めた病的状態を先んじて制圧する、という意味合いでは戦う企業人や経営者へのインパクトは一段上のような気がします。

 統合医療という時、用いる側の手段をテーマにしたネーミングであるのですが、利用者側、特に健康という自らの財産を保守するという視点では「先制」はなかなかその本質をついているように思います。
 医療はこれからますます多様性が増してくることでしょう。AIの進展に伴い、診療の状況も一変してしまいそうです。そうした中で先制医療という視点は、積極的な予防を意味するパワーワードになりそうです。

 当院では、こうした内容の外来については、まず第一に血液検査等を用いて栄養状態を評価し、必要な栄養指導ならびにサプリメントを推奨してきました。ついで第二に、身体局所の瘀血の除去、具体的には首・肩・背中・腰等々の凝りや痛みに対して、刺絡治療を施す、という方針です。
 この2つの方法論でかなりの方の「身体」への感じ方は変わると実感しています。その他、精神的要因にはホメオパシーの併用や、病巣感染の関与が疑われる病態には上咽頭擦過療法など、多くのバリエーションによって実際には対応しています。

 まだまだ暑い日が続き、コロナ関連の不調もいろいろと出現しています。このようなな不調に対して「先制」することで積極的な健康を勝ち取る、という姿勢はますます重要性を増しているのかもしれませんね。




2022年08月12日

夏休み、お盆休み中も通常通り診療しております

当院は、夏休み、お盆休み中も通常通り診療しております。

お問い合わせ、ご予約はお電話にてお願いします。


暑い日が続きますが、皆さま、お体に気をつけて夏を乗り切ってくださいね!




2022年08月11日

メタ思考と縮退についてのメモ

 統合医療とは何を統合するのか、どのような方向へ進むべきなのか、と考える中で、ベイトソンの思想を読んでいました。バーマンの著作では「再魔術化」と述べられていましたが、その具体例としてはやはり、メタ思考、ないしはメタコミュニケーションの視点の活用です。
 
 これによりデカルト的思考を超越し、新たな思考パターンへと展開できるというわけです。この辺りはベイトソンの学習理論にも依拠しており、いわゆる「学習1」から「学習3」へのプロセスで、いわゆる「回心」への道のりなど明らかにデカルト的ではありません。
 それでいて、ライヒによるオルゴンエネルギーの仮説よりは納得(共感)しやすい、というのもポイントかもしれません。

 また、このメタ思考の視点の導入は、縮退の視点からも重要で、これ自体が階層の異なる視点を導入していることにより、縮退とは反対の方向へのベクトル性を有することとなります。

 メタコミュニケーションについても同様で、縮退と反対のベクトルによってより細やか関係性が導かれると考えることもできます。
 縮退の視点からも、メタ思考の重要性が認識されることのメモでした。

 近日中に「縮退」についてのシリーズ(「臨床縮退学」の予定)を始めようと考えています。

2022年08月09日

ベイトソンと「縮退」

 先日、駅の本屋に立ち寄ったら長沼先生の最新刊が置いてあったので、購入しました。今度のテーマは世界史。縮退などの独自の数学的な思考法を用いて、世界史の全体像を一気に把握させてくれます。今回の新刊は、長沼先生お得意の「理数系武士団」が中心テーマですので、内容もどこか伸びやかな印象を受けます。

 それにしても、この縮退という概念は、色々な視点で身体を考えていくと、何度でも戻ってきてしまう便利なというか、不思議な概念です。明日も縮退概念と健康についての取材を受ける予定なのですが、少し振り返ってみたいと思います。
 すると改めて、統合医療というより、健康・身体というものを広く考えようとする時には魅力的な概念といえます。
 遺伝子・細胞から語る要素還元論でもなく、生気論的な神秘思想を用いるでもない、その両者をいわば統合したような形で、それでいて全く新しい様式で「身体」「対話」などを語ることができるものとでもいえましょうか。

 縮退は、まずは作用マトリックスという長沼先生発案の数学的方法がベースとなります(これは『物理数学の直観的方法』で詳説されます)。
 この作用マトリックス内の関係性を示すつながりが一種のループを形成し、それが長いループであればあるほど稀少で(低確率的で)、短いほど高確率に生じやすくなります(蓋然性が高いとでもいえましょうか)。ここに時間の流れを導入すると、長いループは次第に短く狭い範囲で繰り返すループへと縮小していく傾向が現れます。これが縮退です。

 医学的に考えるときに「何をループとして捉えるか」なのですが、長沼先生は、細胞間・組織間の関連を挙げているのですが、具体的には、内分泌系におけるフィードバックのループ(視床下部・下垂体・副腎皮質など)のような関係性を想定すると良いのではないでしょうか。
 ホルモンのフィードバックそのものでは最低限の単位なので縮退は生じにくいでしょうが、そのような関連性といイメージであれば、身体内部にいろいろと「関係性」が存在することは明らかですので、生体内の一般的な関連性のループとでも表現できるでしょうか。
 こうしたループは自他の関係にも拡張可能で、対話グループや社会にも適応できそうです。社会的なレベルにまで広げると、ベイトソンの主張するような人類学的な関連性、もしくはダブルバインドに代表される人間関係(家族関係)なども、このループのイメージです。身体内の関係性も、こうしたループで表現できるので、ベイトソンのサイバネティックス的といえるのかもしれません。
 こうして考えていくとデカルト的な思想を超越しようとするベイトソンの思想の理解として、縮退が便利なモノとして使えそうです。実際、分裂生成といった用語で表現しようとしていることは、本質的には縮退そのものであると思います。
 またこうした身体内外に、サイバネティックなループを想定することで、生理学的な仕組みと、対話的なコミュニケーションを一連のものとして表現することが可能になり、「健康」という概念の理解にも資することになるでしょう。

 縮退についてはまた別な機会にゆっくりと論じていきたいと思いますが、これから仕事ですので本日はここまで。

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2022年07月20日

統合の意味するもの 統合医療を原点から再考する必要性

 新しい形でクリニックをスタートしてから、来週で一か月となります。でも、まだ内装やら細かな造作が未完成なのところもあるので、日々改装中といった感じでしょうか。

 こうした中であらためて「統合医療」という概念を考える機会がありましたので、メモしておきます。それにしても、何故こう頻繁にこのブログで「統合医療」とは何か、という問を繰り返すのか。その理由は、この言葉に対しての正確な定義がないからです。確かに、学会や省庁から一応の定義は出ているものの現状での意味合いとどうしても差異が出てしまう、というか、臨床現場としてあまりしっくりと来ないものであるからです。

 あらゆる理想を盛り込もうとして「統合医療」を定義すると、その理念が大きすぎて全体像がぼやけてしまい、何を言っているのかわからない状態となってしまいます。そこに思い入れを持った各人の統合医療観が入ってくると、元が曖昧なモノだけに、今度は各人の強いキャラに引っ張られてしまうといった状況になります。
 こうした状況はつとに「統合」のみならず「ホリスティック」「包括」といった用語を、用いるときにも同様の事態となるように思います。

 こうしたことの理由の一つに、「統合する」ということの意味の取り方の相違があるように思います。
 これは以前からの議論で言うところの四つの主義で説明すると、「一」的な教条に対して、「多」的な折衷と多元があるのですが、このうち折衷はバラバラの乱雑な結果「一」的なものへと縮退していくことが予想されます。では統合はどこかというと、統一的な意味合いでは「一」、多元的な意味での統合であれば「多」となります。
 このうち一般的理解としては、統合といえば統一的な意味合いですから「一」的な印象が強いと思います。ところが、ケン・ウィルバーのいうインテグレイティブ(統合)は明らかに意味合いとしては、ここでいう「多元」的な様子を示しています。(これはクワドラントに関する説明から明確です)。英語的にはIntegrativeという語がどちらの意味合いが強いのかは、英語学の知識がないので不明ですが、どうも医療における使われ方をみると「多」的な統合のように思うのです。
 これに対して日本での「統合」は、天下統一的な意味で「一」として捉えられることが多いのではないでしょうか。

 混乱を避ける意味で、私個人としては多元的統合という使い方をしているのですが、多くの方は「一」的統合という用法ではないでしょうか。つまり「一」的な用法であるがゆえに、何か真なる統合医療というようなものがどこかにあるという「錯覚」を持つ方が多いのではないでしょうか。(山のあなたの空遠く…)

 個人的にはどのような用法で用いても、そこに自覚的であれば構わないと思うのですが、それを忘れると(もしくは考えたことがないと)正しい統合医療、間違った統合医療という、正邪の区分を設定してしまうのではないかと思うのです。
 こうなると自分は正しく、他者は偽りであるという、まさに「教条」的な判定基準に陥ってしまい、類似する思想を持つ者との争いが絶えない状況に陥ることでしょう。なかにはそうした諍いのどちらか一方に与することで、利益を得ようという流れも出てくることでしょう。そうした諍いをなくすことが目的であった統合医療という概念が、こうなると反対にこうした対立の火種そのものになってしまうわけです。(こうした対立的な二元論は「サタンを生み出す」とまでウィリアム・ブレイクは言っているようです)

 ここでいう統合の意味の取り方の違いは、グレゴリー・ベイトソンのいう「論理階型」の違いといえるかもしれません。(ちなみに加速度と速度でいうと加速度の方が論理階型が高次ということになります)こうした違いを気づかずに同次元の事象として議論することで、議論は大きく混乱します。統合医療とは何かという問題も、こうした構造(論理階型の違い)が大きく関与していそうです。
 グレゴリー・ベイトソンは『精神と自然』において、無意識的にしみ込んだ部分を含む認識論として、デカルト的二元論を挙げ、そこからの脱却を強く主張しました。いわゆるカウンターカルチャーの旗手であるベイトソンの主張ですから、その系譜に位置付けられる統合医療もこうした「論理階型」に注意深く対処していていいはずですが、約40年もの歳月の経過でも、あまり変わらないどころか大きく退歩さえしているのかもしれません。(心ある関係者は、統合医療への歴史的潮流をもう一度振り返る必要があると考えます)

 最近、統合医療について考えるとともに、アメリカにおけるカウンターカルチャーの思想群を再度、読み直しています。おそらく現在の混乱の端緒と結末、すべてがそこに示されているように思うからです。
 そしておそらく当時すでにそれへの解決策まで示されていたはずで、今日でも繰り返す当該分野の諸問題に対して、再発見されるのを待っているようにも思うのです。つまり今の時代が、まだまだ当時の先端思想に追いついていないということを再発見することになるのではないか、と思うのです。

2022年07月19日

こむら返りの記事 エクラの第2回です!

 こむらがえりに関しての「エクラ」のネット記事、第2回です。ご興味ある方は、是非ともご覧ください↓ ↓ ↓

エクラの『こむら返り』の記事はこちら!!

2022年07月18日

症例を通して「統合医療とは何か」をあらためて考える

 統合医療とは何か、ということをあらためて考えさせられることが、ここ最近、私の周囲で生じていることもあり、女性特有の症状の対応例の再録に、大幅に今日の視点からコメントを書き足しました。統合医療とは何かという視点で、お読みいただけましたら幸いです。


 50代女性Dさん、冷えのぼせ、動悸、不眠、イライラ感、などの更年期障害を主訴に来院されました。
 当院受診前も、同症状にて漢方専門クリニックにて漢方処方(加味逍遙散・当帰芍薬散・抑肝散・酸棗仁湯等)、ならびに鍼灸院にて鍼灸治療を継続していたが、症状の改善が認められないため、当院を来院されました。
(いわゆる代替医療・伝統医療専門の医療機関は単体の方法論へのこだわりも強く、自らの方法論に良くも悪くもこだわる傾向が強いように感じます。ある種の症状には漢方が良くても、ある種の症状には分子栄養的アプローチが有効であることは珍しくありません。補完関係は現代医療との関係のみならず、代替医療・伝統医療の間にも存在することを強く実感しております)

 まずは栄養状態のチェック希望でしたので、食事内容の記録表に加え、採血検査にてビタミン・ミネラルの栄養チェックを行いました。
(当院では普段の食事内容を記録して頂くことを基本にしています。メモ程度であってもおおよその傾向は理解できるものです)

 結果から、鉄・亜鉛・ビタミンD等の栄養素が少なく、主訴との関連も強く示唆されたため、サプリメントにて補充をおすすめしました。(私自身も東洋医学出身なので気持ちはわかるのですが、やはり現代の多様な症状に的確に対応するには漢方処方だけでは不足であると感じています。こう書くと漢方の勉強が足らないからだとお叱り受けますが<既にこれまでも師匠からたくさん受けておりましたが…>20年近くこの形態の診療を継続して、間違いなく断言できます)

 時に困っていた動悸に関しては、循環器専門の他院にて既に精査されていましたが、特に問題なしとのことでしたので、コエンザイムQ10(還元型)を通常量より増量して処方しました。(こうした増量分もかなり経験によって決定しています。一律に決まらないことを攻撃する向きもありますが、やはり現実的には一例一例異なる、としか言いようがないですね…またコエンザイムQ10を減少させる薬剤との併用には大いに注意したいところです)

 さらに食事内容でも、タンパク質の摂取が少なかったので、改善するよう指導しましたが、なかなか増量できないということでしたので、プロテインでの摂取をおすすめしました。なお液体タンパクの摂取に伴い、カルシウムの補充は非常に重要です。(ここもご批判の多いところですが、普通に食べれるようなら卵・肉・魚としてのタンパク摂取が優先されるのはいうまでもありません。どうしても食べられないという方向けのプロテインということです)

 これらの栄養補充、さらには食事内容の改善に積極的に取り組まれたことにより、冷えのぼせ、動悸、イライラ感が改善され、自覚的にかなり元気も出てきたようでした。とくに動悸に関しては、心臓の病気ではないかと精査してからも心配が続いていたことから、コエンザイムをはじめとした栄養が原因だったこともわかり、たいへん喜ばれていました。
(気血の流れの調整という視点がやはり漢方の中心といえます。これに対してサプリメントは文字通り「補充」。不足量が圧倒的な場合、やはり直接補充が効果的であるのはいうまでもありません。確かに「補気」「補血」の概念はありますが、とりわけ物質としての「血」が不足している場合、当帰芍薬散や四物湯のような補血剤においてもある程度の改善が認められるのは事実ですが、鉄補給がよりスムースに症状改善に導くことは言うまでもないでしょう)


 しかし、数回の診療のなかで問診を進めていくと、家庭内、とくに夫への不満が強くあるようで、それによる機嫌の悪さから、症状の悪化が始まったようでした。従来、エアロビなど体を激しく動かす運動が好きで、これによりストレスの発散を行っていましたが、コロナ禍において、発散も十分にできなかったことが今回の症状悪化の主な原因と推測されました。
(やはり症状の基底には精神的な問題が存在することは少なくありません。というよりない方が珍しいでしょう。この辺りはオルゴンエネルギーを仮定したライヒの性格類型や、ユングの2態度と4機能で分けたタイプ論など、リビドーの放散方向なども考慮していくとより深く考察されてくるのかもしれません。こうしたエネルギー的な対応策としてはやはりホメオパシーの有効性を強く感じます)


 こうしたベースがあることから、再度、増悪してしまうことも考えられ、加えて、睡眠状態の改善は今一つだったこともあり、ホメオパシーをおすすめしたところ、大変興味あるということだったので、レメディを試してみることになりました。

 問診内容と症状の経過などから、レパートリゼーション(レメディ選択)を施行し、ヨーロッパコウイカ由来のSepia30Cを選択し、1日1粒3日間、連続投与しました。
(最近は、他の代替医療との組み合わせでレメディを用いることが少なくないので、ポリクレストの大まかな選択のみで十分な効果を実感しています)


 これにより、毎日の気持ちがとても楽になり、家族への対応もイライラせずにできるようになり、体調全部が良くなったような感じと表現されていました。また睡眠状態も著明に改善し、中途覚醒、早朝覚醒がなくなり、熟眠感を得られるようになったとのことでした。(睡眠の評価は極めて重要です。あらゆる効果測定が良くても睡眠における改善がなければ
その根底は未だ未解決ともいえると考えています。それゆえに睡眠状態の問診は詳細に行っております)

 更年期女性の諸症状に対しては、漢方や鍼灸といった東洋医学的な方法論が一般的ですが、この例にもあるように栄養(とくに蛋白やミネラル)の不足が、実は大きな原因となっていることも少なくありません。
 また、治療者側の東洋医学への愛着が、かえってサプリメントなどの栄養補充アプローチへのアクセスに待ったをかけてしまっているケースも、現代の日本では少なくないように感じます。
(実は統合医療における現状の大きな問題の一つと考えています。一つの療法にほれ込んで「統合医療」に入る方も少なくないので、それが悪いということはないのですが、やはりその他のものを正しく評価し受け入れるという姿勢が、統合医療には求められているように思います)


 漢方に関しては20年ほど前に、私が漢方外来を開始した時に感じたような、医師による漢方や東洋医学への偏見などはほぼ消失しているように思いますが、その他の代替医療(例えばホメオパシーなど)に対してはまだまだの状況です。(昔話になりますが、漢方を処方しているというだけで某医局では相当に虐げられたものです…)
 とりわけ欧米諸国でのホメオパシーの復権にもかかわらず、わが国では医師の偏見と無理解はまだまだ強いと言わざるを得ません。(私の知る範囲でも、漢方と鍼灸への無理解を嘆きながらもホメオパシーはただのプラセボと断じている方もいるくらいですので…。人というのは手前勝手なものです)

 どういう治療法を好むか、各人による考えは様々です。いいものはなんでも使うという発言もあり、まさにその通りなのですが、その治療法を本当に理解しているか、その理解度もまた大きく影響するわけです。
(この辺りはその違いを説明するのが本当に難しく、いわゆる「折衷」と「多元」の根本的な相違点ということになります。いい加減に「何でもいいよ!」ではありません、「吟味して選択する」という責任ある姿勢が大切なのです。こうした姿勢が貫けないとインチキやカルトの罠にはまってしまうのかもしれません。何にもまして統合医療にはバランス感覚が重要であると思っています)

2022年07月10日

小池統合医療クリニックは四谷三丁目に移転しました!

 小池統合医療クリニックは、四谷三丁目にて診療しております。(新宿区四谷3丁目1−4 斉藤ビルディング 2階B号室)。従来の2丁目新一ビルではありませんのでお気を付けください。

 四谷三丁目駅から徒歩三分、ペルシャ絨毯のお店の入ったビルの2階になります。(ペルシャ絨毯のお店の横の自動ドアを入り奥のエレベータにてお上がり下さい)

 お問い合わせ(ご予約等)の電話番号は、これまでのものと同様(03−3357-0105)ですのでお気軽にどうぞ。

 身心工房リボンは、同ビルの三階A号室です。こちらもお問い合わせは同じ電話番号ですのでお気軽にどうぞ!(リフレクソロジー・タイ式マッサージ・骨盤底トレーニング・アトピーカウンセリング・脳波バイオフィードバック・靴調整・靴制作、等々のセラピストに加え新たなセラピストも加入予定です)

あらためて「江戸城」のご紹介!

 いまさらですが、「江戸城」のご紹介です。四ツ谷三丁目のクリニック移転に伴い、あらためて再録しておきます。2丁目から3丁目の移転なので、少し江戸城からは遠くなったのですが…(笑)

 クリニックが四ツ谷にあるので、毎日、江戸城に行っているようなものですが、それでも100名城としての押印には、東京駅から行きました。そして当時、
押印することで、江戸城本丸の天守台を初めて見ました。堂々たる台座!という印象でした。

 大手門から三の丸に入り、現存する番所である同心番所、百人番所、中の門を通って、大番所と続きます。そこから本丸に上がり、大奥のあった広場を通過し、天守台へ。これまで天守が再建されることがなかった天守台(加賀前田藩)にのぼると本丸全体が見渡せ、とても気持ち良いです。

 コロナでずいぶん現在は違うでしょうが、訪問時は、かなりの外国人で、日本人の方が少ないくらいでした。たしかに自分も、その時まで、ここに来たことはなく、こんなに奥まで入れることも知りませんでした。それもこれも、城巡りをしなければ、一生来ることもなかったかもしれません。
 天守台からは汐見坂から白鳥掘を右手に見ながら、二の丸へ。二の丸庭園を通過して三の丸に戻ります。日本最大の巨大城郭、江戸城として散策してみると、感慨もひとしおです。

 江戸の城の歴史としては、太田道灌築城が有名ですが、厳密には秩父氏が居館を桜田に築いたのが初めということです。この時、秩父重継は「江戸太郎」を称したそうです。その後に、扇谷上杉氏の重臣である太田道灌が、江戸氏の居館跡に、江戸城を築城。そして秀吉の小田原平定後に、徳川家康が入城するという流れになります。

 天守としては慶長度、元和度、寛永度の三度にわたって史上最大の天守が建造されました。家康は当初、秀吉政権下においては、天守を建造しませんでしたが、これは、秀吉存命中であると大坂城を超える建造物は建てられないからといわれ、蒲生氏郷が七重天守を有する中、天守無し、という状態でした。

 これはなるほど納得で、下手に建てれば大坂城より劣ったものにしなければならず、それだと格下であることを印象付けてしまうことになります。それゆえに征夷大将軍に任ぜられた7年後に天守を完成させるのです。

 しかし、こうして建てられた天守もわずか15年しか存在せず、2代秀忠により家康没後一年で取り壊されてしまいます。これは本丸御殿拡張のためといわれますが、さてそれだけなのでしょうか?(徳川期大坂城天守に家康天守は転用されたとも伝わっていますが…)

 そしてさらに、この秀忠の天守を3代家光が14年ほど壊してしまうのです!
 これは家康天守を壊した秀忠への意趣返しといわれていますが、きっとそうなのでしょう。祖父家康を神のように崇めていたといわれますが、単純に家康の子供なのかもしれません。

 ちなみにこれは推測でもなんでもなく、家光自身が家康の子供であると言っているのですが、教科書的には、それは尊敬の念の表れだということになっています。(素直に当人の弁を信用すべきだと思うのですが)
 しかし、この天守の取り壊し戦争をみていると、やはり家康の孫ではなく、実の子供という気がしてなりません。(当然、「光」の字があるのですから、お母様は土岐の血筋ということなのでしょう)
 まあいずれにせよ、家光による寛永度の天守は現在の20階建てのビルに相当するといわれております。


 ちなみに現在の天守台には、新井白石によって4代目の天守が提案されいたようなのですが、実際に建造されることはなく、天守台のまま、今日に至っています。

 とにかく江戸城は大きい。大きさとしては一般的な城郭の100倍ほどもあるわけで、現在の千代田区全体を超える大きさです。
 四ツ谷駅ひとつとっても、地下鉄丸ノ内線が、四ツ谷で一度地上に出た感じになるのは、江戸城の堀の中に駅があるからで、こうしたことも城を知らなければ、結構知られていない事実なのではないでしょうか。

 江戸城の再建という話題が時折出ています。個人的には天守が聳えたつ首都、というものにあこがれもありますが、反対する方々の主張も分からないではありません。
 でもどちらかというと、やはり江戸城の天守、見てみたいですよね…

2022年07月09日

統合医療的「診断機器」と「治療機器」 クリニックの設備紹介

 当院では、鍼灸・漢方など東洋医学的な方法論が用いられることから、その診断技法も「手」を使ったものが多いのですが、意外にも現代器機も少なくありません。今回は、クリニックが移転して新しくなったのを機に、あらためて当院の診断機器をご紹介しましょう。

 レントゲン、心電図などはないのですが、エコー下ハイドロリリースやPOCUSとしての利用を目的に超音波(エコー)があります。これは西洋医学的診断のみならず、東洋医学的な腹診などの補助手段としても有益で、リアルタイムに身体内部の情報がえられます。腰や肩などのファシアの痛みなども映すことが可能です。

 加えて、当然ですが「血液検査」。検査測定は外注しておりますが、保険適応などの「しばり」がないので幅広く検査項目を選択することができます。気になる項目や、あまり注目されない栄養の不足など、やはり「数字」で表されることの意味は大きく、セルフケアの大きな目標として利用されています。特に主訴など困ったことがない方でも、自分の健康状態を知り、これからのセルフケアに役立てるために、血液検査を有効利用されることをお勧めしています。当院では血液検査とその説明という目的のみでの受診も可能です。お気軽にお電話にてご相談ください。

 鍼灸関連では、脈診などがメインになりますが、電気を使った診断および治療機器として「良導絡」も導入しております。いわゆる経絡の陰陽バランスに加え、反応良導点など、この器機独自の視点でのアプローチも可能で、経絡現象を電気的な事象によってより具体的に把握することができます。治療機器としても優れものです。

 鍼灸などのアプローチとの関連で言うと、自律神経による判定も欠かすことが出来ません。脈拍・血圧、顆粒球・リンパ球比などに加えて心拍変動解析による自律神経解析も欠かすことができません。
 そもそも群馬大学教官時代は、この技法を用いて動物介在療法(アニマルセラピー)などの効果測定をしていたこともあり、個人的にも非常になじみ深い方法です。(ポリヴェーガル理論もこの心拍変動が基本的な方法論であるため理解の助けとなっております)。さらに現在は、当時の器機とことなり、加速度脈波(脈波の二回微分)も併せて計測できるので、末梢循環の機能を評価することも可能です。

 末梢循環状態の把握といえば、加速度脈波計測に加えて実際の循環状態を、直接的に観察する指の毛細血管像観察器機「血管美人」も導入しております。毛細血管の流れや、捻じれ、消失などの状態を直接間接することで、器機を用いた東洋医学的な診断が可能です。画像を患者さんと同時に見れるので、非常にインパクトのある測定機器の一つでもあります。

 その他、今回のクリニックの開業を機に導入した新機種が、量子医学的器機として話題のQPA(従来のAWG)です。実際に気持ちが良いことに加えて、長年治りにくかった慢性痛などにも非常に効果的な感触があり、その周波数選択により臓器特異性を持たせることが出来る事も特徴。自律神経免疫療法として名高い「刺絡」や、いわゆる免疫力向上を目的とした「健康食品」に加えて、第3のがんへのアプローチとしても導入しております。関節リウマチなど、自己免疫疾患に対しても手ごたえがあるので、今後、その適応範囲が拡大していくかもしれません。病変部への低周波の選択性も興味深いところです。

 以上、思いつくままに現在のクリニックでの器機をご紹介しました。これらは用途に応じて、通院されている方にはお薦めしていますが、ご自分で気になるものがあるようでしたら、お伝えくだされば、測定し身体の状況を解説することができます。
 気になる機器などがありましたら、ご遠慮なくお伝えください。

 ちなみに臨床検査についての私の著書です ↓ ↓ ↓




2022年07月08日

2022年06月28日

小池統合医療クリニックは四谷三丁目に移転しました!

 小池統合医療クリニックは、四谷三丁目にて診療再開しております。(新宿区四谷3丁目1−4 斉藤ビルディング 2階B号室)。従来の2丁目新一ビルではありませんのでお間違え無く!

 四谷三丁目駅から徒歩三分、ペルシャ絨毯のお店の入ったビルの2階になります。(ペルシャ絨毯のお店の横の自動ドアを入り奥のエレベータにてお上がり下さい)

 お問い合わせ(ご予約等)の電話番号は、これまでのものと同様(03−3357-0105)ですのでお気軽にどうぞ。なお、身心工房リボンは、少し遅れて7月からのスタートになります。(なお、リボンは同ビルの三階A号室です)

2022年06月26日

津田真人先生と林真一郎先生の「健康ブームの深層を追求する」

 昨日は、ホリスティック医学協会主催の講演会に参加してきました。いつもお世話になっている林真一郎先生と、ポリヴェーガル理論解説書で話題の津田真人先生による、社会医学シリーズの講座「健康ブームの深層を追求する・その背景と対策」でした!

 この中で、特に印象的だったのは「健康ブーム」は「社会の変動期の危機の表現である」ということ。いわゆる健康ブームは社会の高自殺率期とオーバーラップし、さらにはより大きな変革(破壊)の前触れでもあるという視点です。
 これは、今後も考え続けたい大きなテーマとなりましたが、さらに示唆に富んでいたのが、こうした変動期の一種のコーピング(?)として、自己を否定する「自殺」と自己を強化する「健康ブーム」があるというわけです。
 しかしそうした両極のみならず、他にも方法はあるわけですが、それが、弱さを受容して他者と共有する、相互補完的な「社会的関わり」となります。そしてこのかかわりは、相互の相違を認め合う必要があるので(一律を強制するものではないので)、いわゆる「折衷」ではなくて、「多元的」であるでしょう(この辺りは多分に私個人の見解です)。多元的なつながりが大きな解決ヒントであるというのはとても印象的でした。いまさらながらに「ジャングルカンファレンス」のセラピスト間での癒しの効果を感じることができました。

 ポリヴェーガル理論の話題は出ませんでしたが、講義後に津田先生と三木成夫と安保徹のポリヴェーガル理論との関連性について少しお話をさせて頂いたのはとてもうれしく大きく参考になりました。ダイアローグが、これからの医療の大きな潮流になることを確信した、素晴らしい講演会でした。


ポリヴェーガル理論への誘い
津田 真人
星和書店
2022-03-29



 

2022年06月23日

小池統合医療クリニック 本日、診療再開します!

 本日、小池統合医療クリニックは、四谷三丁目にて診療再開いたします。(新宿区四谷3丁目1−4 斉藤ビルディング 2階B号室)四谷三丁目駅から徒歩三分、ペルシャ絨毯のお店の入ったビルの2階になります。
 お問い合わせ(ご予約等)の電話番号は、これまでのものと同様(03−3357-0105)ですのでお気軽にどうぞ。
 本日は18時まで診療しております。

2022年06月22日

明日からクリニック再開です! 診療例をご紹介します(再録)

 明日、いよいよクリニックが四谷三丁目にて再開となります。
 予定を約一か月遅れての再開で皆様には大変ご迷惑をおかけしましたが、何とか再開にこぎつけることができました。

 再開に伴い、診療内容などについてのお問い合わせも増えてきているようですので、当院における診療の例、とくに多いがん(悪性腫瘍)の方の診療の例を、これまでのブログから再録しておきますので、ご参考にしてください。なお、本例は複数例の複合エピソードなので特定の個人を記載したものではないことを予めご了承ください。

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 60代女性、乳がんの術後で化学療法中のAさんです。発症前からあまり「肉類」は食べなかったとのことで、ごはん・野菜を中心とした食事だったようです。術後も、肉は体に悪いのではないかと思い、避けていたということでした。(人によって食習慣は本当に様々ですが、免疫力アップを考える場合、タンパク摂取はやはり極めて重要な食養となります)

 化学療法による体調の不良と、現状に対しての不安や医療への不信など、精神的ストレスを強く抱えている状態で当院を受診されました。
 それでも一時期は相当のストレスだったようで、心理カウンセリングにてかなり改善の方向には進んでいるようでしたが、とにかく心身ともにエネルギーが不足しているといった印象でした。


 こうした方には当院では、まず簡単な「食事記録」をとって頂きます。どのようなものを毎日食べているかを、詳細にチェックします。
 これによりAさんは、肉類をはじめとしたタンパク質の摂取が極めて少ないことが分かりました。であれば、当然、糖質過多もあるわけです。

 一般に肉類を以前からあまり食べ慣れていない方にとっては、タンパク質をとれ、といってもなかなか急には摂取できないのが現状です。
 しかし、そうした方でも、卵や魚などは、比較的摂取しやすいようです。なかでもアミノ酸スコアを考慮すると、卵はかなり有効です。1日に2〜3個いけるとかなり体調改善が実感されてきます(オムレツなどが食べやすいようです)。

 それでも十分なタンパク摂取は難しい、という方も少なくありません。こうした場合、液体でのプロテイン摂取も一つの手段です。いわゆる「プロテイン」です。最近は、かなり味のバリエーションも多く、各社特徴が様々あるのですが、基本的には、いくつか試してみて、飲めそうなものを選択してもらうというのが良いようです。(もっと栄養状態が悪いようであれば当然「アミノ酸」です。これなら吸収にあたって負担がありません。医療用のアミノ酸ゼリーなどもおすすめです)

 無理に食べていたご飯(糖質)の量を少し減らしてでも、タンパク質摂取を心掛けると、体調はめきめき改善することは少なくありません。プロテインで慣れてきたら、卵などの食品でのタンパク摂取にも抵抗がなくなるようです。逆に、こちらにエネルギーがない時はたんぱくを摂取しようという気になりません。つまり、摂取する側の生命エネルギーの強度にしたがって、摂取タンパク量は規定されてしまうわけです。こうした関係を、私はエネルギーバランスの法則と呼んでおります。(法則といっても当然経験則なのですが…)

 また、これと同時に、ビタミン・ミネラルの摂取も必要です。当院では十分なサプリメントの摂取も併せておすすめします。
 これまでの食事内容から、エネルギー代謝に不可欠なビタミンB群の不足が多く認められ、これが十分でないとせっかく摂取したタンパクも有効利用できないわけです(特にビタミンB6)。


 こうした栄養の補給により、これまでの化学療法などの治療の続行を躊躇っていた方でも、前向きに治療続行が可能になってきます。
 A さんも、こうした食事内容の改善によって力がついてきたということで、現代医療との併用に、日々前向きに取り組まれるようになりました。
 こうしてAさんは、タンパク質の意図的な増量による、栄養状態の改善により、抑うつ気分が解消され、現状の治療に対しても前向きに取り組んでおります。

 そうこうしているうちに、表現しがたい全身の不快感や、落ち込みの解消により、今度は、具体的な体の他の不調が現れます。
 頸や肩の痛み・コリ、背中の痛み、腰痛など、局所的な症状です。身体としては、言葉で表現することができない状態から、はっきりと表現できる状況へと変化していったとみることができるでしょう。(表現できるようになるだけでも大きな進歩です。一般に医療難民の方は多くが表現困難な状態で、医師患者双方にとっての解決困難さの大本といってもよいでしょう)


 こうした症状の時には、当院ではまず鍼灸をお勧めします。特に、当院の特徴としては「刺絡」を用いるというところです。(これには自律神経と免疫の調整の意味合いもあります)
 刺絡は、出血を伴う手技ですので、行われているところも少ない技法で、強い治療と思われて敬遠されている面もありますが、実際はそうではありません。施術に伴う出血量も、いわゆる通常の採血量よりも少ないですし、治療の強さを加減することで、幅広い不調に対応することもできます。
 また、この治療の適応でない状態であれば、通常の細い針による鍼灸や、皮膚を刺すことのない「てい鍼」なども併用します。腹部の調整としては、このてい鍼を用いた腹部打鍼を通常、行っています。(さらにはファシア組織の重積やひきつれが原因と考えられる場合はエコー下ハイドロリリースなども行います)


 Aさんに対しても、栄養状態の十分な改善を確認してから、痛みやコリの場所に加え、「カッサ」を用いて瘀血のある場所(痧点)をあぶりだして(こすりだして)それらに少量の刺絡を施術します。
 これによりコリや痛みの改善のみならず、脊椎近傍の静脈(バトソン静脈叢)の血流改善をはかることで、腹部内臓に出入りする交感神経の異常な刺激を調節することができると考えています。
 またそうした神経の走行を伴っての、ファッシア(膜)の異常な緊張も緩和できるので、内臓に良い影響を与えられるという治療です。ちなみに刺絡によってとれる瘀血は、私はこのファシア由来と考えております。

 こうした治療により、Aさんの首や背部の痛みは改善され、自覚症状が改善されるだけではなく、内臓の状態、ひいては全身の免疫状態をも、改善に導くことも可能になると考えます。
 また刺絡は主に背部を中心に治療をしていますが、腹部へのアプローチとしては、てい鍼を用いて調整を行い、身体の前面と後面の両面から、内臓を含めた全身へと栄養を及ぼす治療を行っています。(また瘀血が発生しやすい頸部へのアプローチとしては上咽頭治療EATも並行して行うことがあります)

 Aさんは現在も、栄養状態の改善に引き続き、こうした刺絡療法を中心とした鍼灸治療を継続しておられ、化学療法の併用と再発防止に努めていらっしゃいます。

(なお本例は、年齢性別など複数のエピソードを融合させた典型例ですので、特定の個人のエピソードを示すものではないことをお断りさせていただきます)

2022年06月21日

6月23日㈭ 四谷三丁目にて診療再開します!!

クリニック再開の正式な日程が決まりました!

 認可やら工事やらの諸問題で、少し遅れましたが6月23日木曜日からの再開となります。

 診療を継続されていた方には、長らくお待たせいたしまして、申し訳ございませんでした。東京メトロ、四谷三丁目駅からは非常に近くなりますので、これまでよりアクセスは良くなると思いますので、よろしくお願いいたします。
 また内装も全く新しい木調のナチュラルなデザインです。いろいろと「癒しの場」造りの工夫を凝らしましたので、お待たせしただけのものになったのではないかと自負しております。
 身心工房リボン(こちらはもう少しオープンが遅くなりますが、同じビル3階です)ともども、今後ともよろしくお願い申し上げます。

2022年06月19日

統合医療を抽象度を上げて考える 四谷三丁目院開院を前に

 統合医療の意義について、ファシアとカンファレンスの観点から再考してみよう。
 一般的には、統合医療は、「代替医療」の言い換え的な用法が跋扈しているため、医療者においてさえも、なお統合医療はインチキとかいった物言いが広がっている。

 だがしかし、統合医療が現代医療をも内包していることから、原則としてはインチキとかインチキでないとかいう対象ではないことは言うまでもなかろう。

 では、統合医療という概念を用いる必要性は何なのだろうか。よく言われる「多様性」への対応であるというのは極めて単純な解釈ではある。
 確かに医療における多様性の実現であるが、実際に臨床を行っている立場からすると、それだけではない「何か」が含まれる気がしてならない。


 ここに哲学者、ケン・ウィルバーの「四象限」という考えがある。あらゆる視点を統合的(インテグラル)に捉えるために用いられる「道具」といってもいいかもしれない。
 これは学問の諸領域を総括整理するため、もしくは概観する目的にも利用可能である。「I(主観・単数)」、「WE(主観・複数)」、「IT(客観・単数)」、「ITS(客観・複数)」の4つの視点に分別することで、インテグラルな視点を確保する方法である。これに統合医療の意義を重ね合わせてみたいと思う。

 まずは、WE(主観・複数)の視点。
 これは統合医療に関わる複数のメンバーによる内的な世界観とも言えるもので、我々が「ジャングルカンファレンス」として実践しているものに他ならない。その他にも、ある種の統合医療という同一の概念を共有するグループの理念も含まれるだろう。

 多職種連携を基盤とする昨今の医療思想において、統合医療の提案しうる新たな連携の在り方がここにあると思う。
 私はこれは精神科医療における「オープンダイアローグ」に匹敵する概念であると考えている。


 次に、IT(客観・単数)の視点。
 単純な図式でいうと、現代西洋医学と、伝統を踏襲する東洋医学などの代替医療との理論的統合の先に見えてくる新たな「知見」である。

 具体的なテーマでいうと、総合診療領域や、「整形内科」という新領域を開拓するグループにおいて、特に注目される「ファシア」の研究である。これなどはまさに東洋と西洋という視点の交差により、明確になってきた研究領域といっても良いだろう。
 そしてこれは従来、神秘的とされた東洋医学の「気」や「経絡」といった諸理論を西洋医学的に解明する端緒、ないしは「本丸」といってもよい概念である。この理論的研究のためには、統合医療という複眼的な領域は不可欠であると考えている。

 これら二つが当面の、提示しやすい医療の新展開における「統合医療の意義」といえよう。そしてそこから必然的に発展していく「社会的な仕組み」などが、ITS(客観・複数)として表現されるものになるだろう。
 異種のものを統合することで、新たな視界が開け、そこから新たな仕組みや制度が生れてくる、という社会医学的な視点は、これまでも統合医療学会において語られ続けたことではある。統合医療の社会モデルと称されるものである。


 そして最後の4つ目が、I(主観・単数)の視点、つまり個人からの視点である。
 自らの視点が展開される環境としての「構造」と、自らが見えている「現象」、時に「ナラティブ」と表現してもよい領域である。

 異質なものを統合するという行為から、導き出される自らの「姿勢」がどのような視点を展開するのか。私としては実践を足場とする統合医療の立場は、まさに「プラグマティズム」に基づく姿勢がその基本になるように思う。
 哲学界隈では「プラグマティズム」というと、昨今、見直されつつあるものの、一般的風潮では、古臭い思想として一蹴されることも少なくない。しかし、現実への取り組み、瞬間への爪痕から、ナマの感覚を会得するその姿勢は、プラグマティズムという言葉でしか表現しようがないものであると実感している。
 個に基づいた「唯一無二の対象への応答」を模索するためにこそ、前述したWE・ITの視点が必要になってくるものと思う。


 統合医療の実践の意義、それは唯一無二の自らの対応を、カンファレンスによる多職種連携の在り方や、ファシアなど学際領域の研究により高めていくことにあるのだとあらためて痛感する。
 抽象度を上げた話題というのは一般に「うけ」がわるい。具体的でない、ということが、そのまま分かりにくさとされてしまうからであろう。しかし、これからの生き方をも見据えた医療の捉え方としては、個別のエビデンスの蓄積では本来の問題が見えてこないようにも思う。それゆえに抽象度を上げて考えることは、統合医療に限らず、今後の医療にとって不可欠の思考法であると思う。

2022年06月15日

4つのカテゴリーと、城郭史との関係について

「お城へ To Go」番外編の再録です。
 このコーナーは、統合医療ブログとは一線を画して連載していますが、じつは医療とは全く無関係とは考えていません。ウィルバーの4象限の「ITS」(客観・複数)の実例でもあるのは、これまで書きましたが、多元主義理解のための実例でもあるのです。それを今回は示してみましょう

 教条、折衷、多元、統合という、複数のカテゴリーの括り方の差異について考えてきましたが、本来「統合医療」という概念は極めてあいまいであり、それゆえに現在でもその概念の混乱がある、というのがこれまでの(これからも)私の主張です。この説明の具体例として、結構、城の分類が役に立つ、ということを見ていきましょう。

 いわゆるお城を時代的に大きく分類すると、古代山城、中世山城、近世城郭に大別できます。
 少なくても100名城などの城巡りでは、これらのどこに分類されるのかを意識しながらめぐることで、見どころポイントを外さずに済みます。(類型化には多くの問題もありますがやはり分かり易いというのが最大のメリットではあります)

 古代山城に関しては、大和朝廷の対外政策の関連(大野城・鬼の城・金田城)なので、少し例外的で、東アジアにおける世界情勢に大きく影響されます。それゆえに大規模ではありますが、築城の意図などは明確で、統合医療のモデルにしては極めて単純なものになります。(「正しい統合医療」といった言説に近いでしょうか)
 それに対して、中世山城となると、まさに「折衷」から「多元」への移行、そしてその発展としての近世城郭は「多元」から「統合」への移行、を象徴していると考えられます。

 応仁の乱以降の混乱期から、戦国時代へと突入、「くに」が次第に吸収合併が進んでいくさまは、まさに折衷状態が、力の強さによって統合へと向かう様子そのものとも見れます。この過程がまさに中世山城的です。

 それから織田信長による安土城築城から、統合への意図がちらほらと透けて見えるようになります。
 それでも、各地の大名が群雄割拠した政局が続くため「多元的」状況が続き、或る意味そのまま近世江戸期に入ります。そしてこの幕藩体制そのものが、「多元的」政体とも言えます。幕府自体は中央集権化しておらず、天領など直轄地からの税収で運営されいると考えられるので、多元の要素を多くもつわけです。つまり、近世城郭は「多元」の象徴とみなすことが出来そうです。

 そして明治政府の樹立により近代国家が形成され、廃藩置県が断行されることで、「統合」(そしてある種の「教条」)が完成されたと見ることもできるわけです。中央集権という言葉にそれが象徴されているわけです。

 これまで、多元と折衷の違いなどでは歴史的視点で解説してきたのですが、城との関連で今回は解説してみました。
 いずれにせよ、こうしたモノサシ📏の導入により城も統合医療も、混乱を少しはのぞけるのではないか、という試みです。
 少し「恣意的」な感じもしますが、結構良いモデルなのではないかと自負しています。

 ちなみに統合医療の臨床連携のモデルとしては「離島」をモデルとして昨年の統合医療学会で発表しました。抽象的な概念や仕組みついては、やはりモデルによる「比喩」が分かり易いように感じています。



日本100名城と続日本100名城に行こう 公式スタンプ帳つき (歴史群像シリーズ)
公益財団法人日本城郭協会
ワン・パブリッシング
2020-12-17



2022年06月11日

6月23日㈭ 新クリニックにて診療再開です。

 クリニック再開の正式な日程が決まりました!

 認可やら工事やらの諸問題で、少し遅れましたが6月23日木曜日からの再開です。これまで予約をいただいていた方には順次お電話にて予約開始しておりますが、新患の方は基本的には30日以降の予約とさせていただいております。

 診療を継続されていた方には、長らくお待たせいたしまして、申し訳ございませんでした。東京メトロ、四谷三丁目駅からは非常に近くなりますので、これまでよりアクセスは良くなると思いますので、よろしくお願いいたします。
 また内装も全く新しいナチュラルなデザインとなる予定です。リボン(24日オープン予定)ともども、今後ともよろしくお願い申し上げます。

2022年06月05日

当院の6つの診療の柱 四ツ谷三丁目移転開院を前にして

 新しくブログにいらした方も多いかと思いますので、当院の診療内容について、久しぶりに振り返ってみましょう。
 何か特殊な代替医療もしくは、院長(私)の突飛な考えに基づいているのではなく、「統合医療」という本来の概念に基づいての診療スタイルです。つまりガイドライン重視の通常の内科クリニックスタイルでもなく、奇異を衒った特殊療法のみを提供するスタイルでもありません。
 では、具体的にはどういう視点を重視して診療しているのか。普段は自分でもなかなか客観視する機会は少ないのですが、現在、移転準備期間でもあり、新しいところでの心機一転リスタート前のこの時期に見直してみたいと思います。
 これまでの15年の診療を振り返ると、大きく分けて6つの視点からの診療と言えるのではないでしょうか。各々について説明していきましょう。

(1)栄養・サプリメント 〜栄養系〜

 糖質制限やたんぱく摂取などの栄養指導。健康増進のためのサプリメントの活用。分子整合医学(オーソモレキュラー医学の応用)による副腎疲労などの不調の解除、など。普段何を食べているか、といった食事記録表を基にして「食」からの健康をアドバイスしていきます。興味のある方に関してはファスティング(断食)もご紹介しております。
 自分の健康にとって、何を摂って、何を摂らないかというのは、最も基本的な問題であると考えます。
 また、現在の体調、栄養状態を客観的に評価するために各種血液検査も実施しております。大学病院時代の専門が臨床検査医学でしたので、こうした検査データの説明の経験は豊富です。

(2)鍼灸・刺絡・ファッシア 〜身体・ファッシア系〜

 通常の鍼灸に加え、体に停滞した瘀血を針とカッピングなどで取り除く刺絡療法。さらには頑固な深い痛みに対して超音波(エコー)により確認しながらファッシア(筋膜)のリリース、灸頭鍼や電子焼鍼など、様々な方法で痛みを取り除きます。
 この他にも、やや古めかしいですが良導絡による測定や、それを用いた微細な刺激(ハペパッチ等)による疼痛軽減法、パルス波や直流電流による経穴刺激なども併用しています。
 各人にとってどのような刺激が効果的か、方法論の選択も「鍼灸」における重要な要素であると考えます。
 独自のファッシア、生体マトリックス理論により、整形外科的な疾患のみならず、内臓疾患への重要なアプローチとして位置づけています。

(3)漢方・養生法 〜東洋医学系〜

 エキス剤や煎じ薬や、中医薬なども用いながら、主にがん(各種悪性腫瘍)の再発防止や、アトピー性皮膚炎、関節リウマチ、更年期障害などに対応しています。また東洋医学的な視点をいかした養生指導(温めや食事指導など)も行っています。
 特に漢方薬に関してはエキス剤でも、単味のエキスを併用することで、煎じのような個別対応を心掛けています。
 漢方は近年、ガイドライン的な一律の方向性を有するようになっていますが、どのように個人の身体を解釈するかにより、本来は大きくその処方は変わります。ファッシアなど近縁の理論や、古典的な視点、統合医療的解釈などを用いた柔軟な処方姿勢が重要であると考えます。
 和漢・中医学を適宜使い分け、具体的には小川瘀血理論、江部経方理論を組み合わせながら「身体」を解釈しております。

(4)ホメオパシー・エネルギー療法 〜エネルギー系〜

 統合医療的なホメオパシーの処方に加え、アイソパシーによる体質改善(花粉症対策など)やその他エネルギー医学的な相談も行っています。ホメオパシーは専門医の資格を活かして、英国直輸入の医師専用レメディを処方しております。
 またホメオパシーをメインの治療としてではなく、統合医療における自発的治癒力発動の1アイテムとして位置づけ、積極的な併用療法も行っています。
 ホメオパシーの持つ異端的な要素を強調するのではなく、微量な要素による「生体の反応」の発露に注目して、レメディの統合医療における新たな役割を模索しております。

(5)心理・スピリチュアル 〜心理系〜

 各種、心理療法との連携を通じて、メンタル・スピリチュアルの影響を考慮した統合医療を展開しております。インテグラルな視点から幅広く、心理学・哲学・霊学の視点を考慮していきたいと考えています。当院の統合医療指導の基本としても、行動療法や現代催眠(エリクソン的方法論)などの考えを導入して実践しております。
 心理的なアプローチとしては、連携する統合医療施設である「リボン」において、通常の心理カウンセリングに加え、行動分析的アプローチやスピリチュアル的な方法論も幅広く採用しております。ご興味ある方は一度ご相談ください。

(6)内科学・現代医療・臨床検査医学 〜現代医療系〜

 総合内科専門医の資格を活かして、現代医療との境界領域のご相談にも幅広く対応しております。
 また持参された人間ドックなどのデータ説明や、気になる検査項目、現在の栄養状態や健康状態を採血検査(当院で採血できます)により詳細に説明いたします。このほかにも統合医療において、現代医療・通常医療とのバランスは不可欠なものです。現役の内科専門医として、こうした境界領域におけるご相談にも応じております。

 統合医療は「代替医療の言い換え」ではありません。通常医療と代替医療の境界に立ち、そのバランスを考慮しながら、新たな方針を模索していく医療なのです。そのためにも現代医療的な視点は重要、不可欠なものと考えます。

 私の統合医療観については以下の書籍をお読みいただけましたら幸いです。↓ ↓




2022年05月30日

可能性と共創

 今度のジャングルカフェ開催はクリニック移転中のため、オンラインを中心として開催し、撮影会場としては貸し会議室で撮影したいと思います。
 なので、一般参加の方々はオンライン参加となりますのでご了承ください。

 今回のカフェの課題図書は森田洋之医師の『人は家畜になっても生き残る道を選ぶのか?』です。なかなかに過激なタイトルですので、ゴーマニズム宣言なみの過激表現を想像される方も多いかもしれませんが、内容は極めて穏当かつ堅実な内容だと思います。ブログからの記事がメインの内容で、題名を変えれば(笑)自費出版ではなくても行けたのではないかも思います。

人は家畜になっても生き残る道を選ぶのか?
森田 洋之
南日本ヘルスリサーチラボ
2022-04-11



 いわゆる「医療化」という問題を、現代の最大問題に焦点をあわせて論じている内容です。問題提起としてはこれまでも、別な切り口で論じられていたものではありますが、ポストコロナにおいて、それが決定的な意味を持ってしまったことに対しての考察です。

 いろいろな視点をカフェでは取り扱おうと思いますが、このブログ上でまず、メモ的に記しておくのが「取引の2類型」について。
 いわゆる専門家が「ゼロコロナ」を目指すのは構造的な問題であり、この2類型を考えると分かり易いというもの。ここでは世の中の取引には「等価な価値を交換する取引」と「両者で共に創出した価値を分け合う協同プロジェクト型の取引」があるとしています。「等価交換」と「共同創出」とでもまとめておきましょう。
 医療現場におけるアナロジーとして、急性期医療は「等価交換」、いわゆる慢性期や終末期は「共同創出」といった感じです。
 これは私の従来から説明している医療における「縮退」での説明にも相通じるところで、選択肢の限定された状況では「等価交換」でよく、選択肢が開かれた状況では「共同」での創出が必要にならざるを得ないわけです。ところが(医療現場において)巷間よく耳にするのは、診療点数に紐づけられた等価交換性です。売買可能な商品としての医療といった側面です。こうした状況では、買うべきものが明確に限定されなければなりません。可能性が開いていては、それはそれでまずいという感じになります。そこで用いられる方法が共同(協同)での創出、といったところでしょうか。
 しかしこの方法が、まさに線形的な思考とは程遠い方法論を基盤とするため、一般にはなかなか理解しがたいところでもあります。この本でも、こうしたパターンは多く見積もっても「2割」程度と記載してあります。と、続きはカフェでの会話にて。

 これを書いていて気付いたのが、現在ホームページの大幅改定中なのですが、そこでの当院のキャッチフレーズ的なものです。これまでも「可能性のための医療」を掲げていたのですが、加えて「共に創る(共創する)医療」を追加したいと思います。
 「可能性のための医療・共に創る医療」です。標語的に表現すると「可能性と共創」でしょうか。新たなクリニック開設時の標語にしたいと思います。


2022年05月28日

現状の報告 6月20日クリニック再開予定です

 今のところクリニックの再開は来月、6月20日を目標に準備をしております。場所はこれまでの四ツ谷2丁目の近くで、同じように新宿通り沿い、四ツ谷三丁目駅から徒歩2,3分のところです。

 現在、申し訳ありませんが、新規の患者さんの予約は受け付けておりません。これまでの患者様、とくにご予約をいただいておりました方々には、電話再診ならびに往診にて対応させて頂いております。往診はこれまで鍼灸治療、刺絡治療で継続されていた方を優先して診療させて頂いております。

 なお電話再診日は月曜日・金曜日、往診日は木曜日・土曜日とさせていただいておりますので、ご了承ください。

2022年05月25日

アプリ「ニッポン城めぐり」の紹介

 最近は移転のごたごたでお城にも行けず、雑務に追われております。そんな折でもあるので、スマホやタブレットで楽しめるお城のアプリをご紹介しましょう。その名も「ニッポン城めぐり」!

 ゲーム的な要素に加えて、城郭巡りやその計画を立てるうえでも非常に有用なアプリです。ダウンロードして通常に楽しむ分には無料ですので、ご安心下さい。すごい量の情報量です!

 具体的に機能を少しご紹介しましょう!

(1)城攻め
 現在の位置情報から近隣の城郭を「攻略」します。これにより、その城をとることができ、同月に何度攻略したかで行軍の数となり「城主」になることもできます(このパターンはあまり外出しない一か所にいることが多い方向け)。多くの移動をする人は「攻城」の数を増やします。全国で攻城可能な城郭数が3000あるので、旅行などに伴って攻めます(これは出かけることが多い方向け)。
 また城攻めに伴って、所縁の武将も登場します。これを石高に投入することで雇用します(笑)これにより家臣団を形成し、名将を我がものにすることができます(笑)。

(2)下調べ
 「城郭一覧」により、全国地図から3000に及ぶ城郭の情報(情報詳細やグーグルマップでの表示、ルート検索や先達の投稿写真まで)をみることができます。これでみれば、城郭に実際に行かなくてもいったような気がしてきます。どこか旅先で、「近くに城ないかな?」というときにも便利。見知らぬ土地での迷子も減ります(笑) またリア攻めでの見落としを防ぐこともできます!

(3)築城
 初めのページで自分の城を築城することが出来ます。ちょっとした癒しの箱庭療法です(笑)。金銭(両)がたまらなったので、これまであまりやらなかったのですが、最近、これにはまっています。村上水軍の能島城風の縄張りで、帰宅時にせせこましく少しずつ築城しております。最近はこれによりあっという間の通勤時間です。気に入ったを20件頂き、とても充実感を感じております!

 私が良く使うのはこんなところですが、それ以外にもクイズ(毎日出題されます)や伝言板、世論調査なども面白いので時折はまっております。また都市部では難しいですが、地方によっては「城主」になる可能性が高まるので、「城主争い」に血道を上げるのも楽しいでしょう(私は隠岐滞在時に一度だけ黒木御所城主になれました!)。

 また、これもくだらないと笑われるのですが、年数回のペースで「合戦」イベントが開催されます。激突する両軍に分かれて、仲間を助けながら、合戦で手柄を立てます。はじめは馬鹿にしている人も結構、最後の方はのめり込んでます。

お城に興味がある方、そうでない方も(笑)ぜひのぞいてみてください。


2022年05月24日

四象限についてのメモ

 最近の話題をウィルバーの四象限でまとめたものをメモします。関心のない方はスルーしてくださいませ! DFPに関しての記載の続編です。
 ウィルバーの四象限をさらに、内部と外部とに分割した詳細なバージョンにて、最近のDFPの視点から記載してみます。

第一象限:これはいわゆる「客観」の視点、「It」と称されるものです。いわゆる客観的・科学的に記載されるものです。ここではDFPの視点から生理学的な新知見として、ファシア、自律神経、免疫、内分泌などをあげておきましょう。詳細としては有髄迷走神経(腹側迷走神経)もここの分類です。これらは全ていわゆる「外部」。「内部」としては、認知心理学的な用語が当てはまると考えられます。安保理論を刷新しうる新しい自律神経・免疫・内分泌学や、経絡理論を発展させるファシア学などは視点としては全てここの分類です。

第二象限:これは「私」という一人称に関するもので、自分の中で展開される精神や無意識など主観的な領域といえます。哲学的な分類でいうと、「内部」は自らの内側から湧き上がるものですから実存主義、「外部」はそうした湧き上がるものを規定している構造ですので構造主義といったところでしょうか。また第一象限は幅広くNBM的領域とすることもできます(厳密には「内部」になるでしょう)。発展的に考えると、第一第四と第二第三との対立をEBMとNBMとの関連として捉えることも可能です。また自由意志の有無なども併せて考えるとさらに興味深いものとなります。

第三象限:これは「私たち」で、二人称・三人称の主観的な視点です。ダイアローグにおいて展開されるものが代表的でしょう。とりわけオープンダイアローグやジャングルカンファレンスにおいて、各人の内面に去来するものが「内部」です。そして、そうした対話の「場」を構造的に規定しているものが「外部」となります。会話の場を成り立たせている雰囲気やルールのようなものでしょうか。総じて、一人称の時には思ってもみなかったものが「やってくる」場、とも言えます。対人の関係性の中から、「個」を超越して創出されると表現してもいいかもしれません。
 ある種のスピリチュアルな療法(ホメオパシーやフラワーエッセンスなど)の妙味もここに関連すると考えています。(この療法には事実と価値の分離の問題が絡んでいるのではないでしょうか)

第四象限:社会における関係性の客観的記載、社会システムみたいなところです。ここは普通に考えると「外部」が想定しやすいので、それのみのようにも感じますが、理論的にはというか原理的に考えると、ここでも「内部」というものを考えることが出来ます。この象限自体が、ベイトソンが問題意識を持ったサイバネティクスが適合します。最近の潮流として、サイバネティクスの内面から記載という視点も注目されており、これが「ネオサイバネティクス」と称される分野です。ここでは、撃たれたミサイルを迎撃しようとする戦闘機のパイロットの内面における試行錯誤、のようなものを想定しているようです。いずれにせよサイバネティクス的な視点は「統合医療」という複眼的なものを扱うにあたってはとても重要な概念になりうるでしょう。ヒト・モノ・コトの関連として特にホメオパシー的な視点にも応用できるのではないかと考えています。
 加えて、第四象限での社会システムは当然、第三象限の間主観性と共に、社会系神経(第一象限的概念である有髄迷走神経)の影響を介して、第二象限(とりわけ構造主義)として一巡し帰還することになるわけです。こうして全部の象限がつながることになります。つまり、止揚されないこうしたつながりこそが、ウィルバーのいうインテグラル(統合)ということなのでしょう。

とりとめないので、この辺で。