注意事項
本HPは「統合医療」に関して、その概念および実際を紹介することを目的とするものであり、個別の疾患や診療内容の相談には応じかねます。また、内容に関しても、実際に個人の判断で適応した際のあらゆる責任は負いかねます。実際の診療に関する事項は、医師にご相談の上、施行されることをお勧めします。
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2019年10月15日

寄生生物から脳腸相関を考える

 自由意志というものはあるのか。無意識のついて以前書いたところでもご紹介したのが『心を操る寄生生物』です。文字通り、われわれの心を操り、さも自分で決断したかのように思わせているといった、よく考えると非常にショッキングな内容の本です。

心を操る寄生生物 : 感情から文化・社会まで
キャスリン・マコーリフ
インターシフト
2017-04-15


 コオロギを内部から操り、プールへと飛び込ませる「ハリガネムシ」、感染した人を交通事故に合わせる確率を2.7倍に押し上げる「トキソプラズマ」、人を社交的にさせ感染の機会を増やす「インフルエンザウイルス」、認知症のリスクを増加させる「トキソカラ」・・・いくつもの衝撃的な寄生生物の実態が紹介されています。
 そうした内容の一環として、プロバイオティクスについても言及があり、腸内細菌が、腸内環境の変化を通じて、自律神経としての「迷走神経」を介して(求心性に)脳に影響を及ぼすということも詳述されています。プロバイオティクスがアレルギー疾患などさまざまな疾患の治療に有効なことは、目新しいことではないのですが、寄生生物による介入という視点でとらえると何とも不気味にも感じます。また、脳は腸の出先機関として進化した可能性がある、という記載も常識と逆転した視点で、考えさせられます。
 とりわけ、ピロリ菌については、胃潰瘍から悪性腫瘍までの予防的な効果を述べつつも、グレリンの調整を介して肥満をも調整しているというのです。つまりピロリ除菌により食べ過ぎにつながるというわけです。逆流性食道炎の増加など、負の側面も伝えられてはいますが、体重増加への関連はかなりショッキングなものなのではないでしょうか。

 これらの例を見ても明らかなように、これまでの中枢から末梢という片道的な考えだけではなく、あきらかに末梢から中枢というルートの重要性が示唆されているわけです。
 こうした「脳腸相関」の関連から、腹部の打鍼など腹部への治療的介入が、全身に影響することの理論的な基盤とも考えることが出来そうです。
 横隔膜や上腹部への徒手的な圧迫などの理論的基盤だけでなく、アルベックスやいくつかのプロバイオティクスの内臓的のみならず精神的作用機序を説明するのに、寄生生物は重要な視点を提供しているように感じました。

2019年10月14日

基礎医学問題9 解答

9問 解答(3)

(1)水溶性ホルモン(成長ホルモン・インスリン・ガストリン・カテコールアミン等)の受容体は細胞膜にあり、細胞内シグナルタンパク質を活性化し、細胞活動を高揚させる。

§ 

(2)脂溶性ホルモン(副腎皮質ホルモン・甲状腺ホルモン等)の受容体は細胞質や核内にあり、核内において遺伝子を活性化させ、タンパク質合成や細胞増殖を亢進させる。

§ 

(3)下垂体前葉ホルモンには、成長ホルモン・プロラクチン・副腎皮質刺激ホルモン・甲状腺刺激ホルモン・性腺刺激ホルモン(FSHLH)があり、下垂体後葉ホルモンにはオキシトシンバゾプレシンがある。

§ 

(4)副腎皮質ホルモンには、電解質コルチコイド(アルドステロン等)、糖質コルチコイド(コルチゾール等)、アンドロゲンがあり、副腎髄質ホルモンには、アドレナリンとノルアドレナリンがある。


2019年10月13日

基礎医学問題9

9問 内分泌系に関して間違っているものはどれか?

(1)水溶性ホルモン(成長ホルモン・インスリン・ガストリン・カテコールアミン等)の受容体は細胞膜にあり、細胞内シグナルタンパク質を活性化し、細胞活動を高揚させる。

§ 

(2)脂溶性ホルモン(副腎皮質ホルモン・甲状腺ホルモン等)の受容体は細胞質や核内にあり、核内において遺伝子を活性化させ、タンパク質合成や細胞増殖を亢進させる。

§ 

(3)下垂体前葉ホルモンには、成長ホルモン・プロラクチン・副腎皮質刺激ホルモン・甲状腺刺激ホルモン・性腺刺激ホルモン(FSHLH)があり、下垂体後葉ホルモンには、パラソルモン・バゾプレシンがある。

§ 

(4)副腎皮質ホルモンには、電解質コルチコイド(アルドステロン等)、糖質コルチコイド(コルチゾール等)、アンドロゲンがあり、副腎髄質ホルモンには、アドレナリンとノルアドレナリンがある。


2019年10月12日

甲野先生新作DVDです

甲野善紀 技と術理2018 - 呼吸を消す [DVD]
甲野善紀
株式会社夜間飛行
2018-10-08


甲野先生のDVD2019年版が発売予定です。上記は2018年版ですが、2019年版のテーマは「教わることの落とし穴」です。すべての領域の指導者・教育者必見!、とあります!

2019年10月11日

明日は休診となります

 明日、10月12日(土曜)は台風の影響を考え、休診とさせていただきます。受付も休みになります。
 なお本日、金曜日は通常通り診療しておりますので、お問い合わせなどは本日中にお願いいたします。




当院のサプリ紹介(脳機能関連)


 認知症関連のサプリが最近はどんどんと充実しています。最初に意識したのは、フェルラ酸(フェルガード)を知った時からなのですが、これも現在ではずいぶんとメジャーになってきました。

 使い始めた当初は、かなり著明に効果が出た患者がいてびっくりしたのを覚えています。胃ろうの検討をされていた患者さんが、口から再び摂食可能になった例までありました。現在でも、多くの方にフェルラ酸を引き続きだしております。

 それと匹敵するくらいの人気サプリがルンブルクスルべルス等の赤ミミズ由来酵素のサプリです。軽い瘀血症状から、血栓形成のような症状まで、漢方との併用で多くの効果をあげてきました。休み休み歩かざるを得なった間欠性跛行の方が、これにより普通に歩くようになったのは驚きでした。

 その他でも、最近は睡眠に関してのメラトニンの効果も注目しています。様々な精神状態と睡眠との関連は思った以上に大きいようです。記憶に関するサプリ(コリン関連)と併せて、神経・精神系のサプリの発展に注目したいと思います。

 そんなことを考えながら過去記事を見ていたら、4年も前から、同じような情報を発信しておりました(笑)。以下、栗本慎一郎先生との対談前に書いた四年半前の記事です。再掲しますのでご覧ください。
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 来週は栗本慎一郎先生との対談が予定されています。栗本先生のルンブロキナーゼは当院でも取り扱っていますので、脳梗塞と線溶系についての内容になると思います。
 
 栗本先生自身が脳梗塞になったのを機に、このミミズの酵素の研究にはいったというわけですが、これに限らず昨今は、いわゆるサプリでも効果のはっきりとした物が増えてきたように思います。

 脳関係でいえば、やはりフェルラ酸がその代表格でしょう。医薬品でないから効かない、というような いまだに杓子定規な考えの医療者も少なくありませんが、これからは少しずつそうした認識も変わっていくのではないでしょうか。年配の先生方の変化というより、若い先生方が偏見をもたなくなって少しずつ変わる・・・というような変化の仕方をしていくことでしょう。

 医療もだんだんと、自然に統合医療化していくのだと感じています。そのうち、ジェームズが「プラグマティズム」の中で述べているように、「そんなの当り前だ」という日が遠からず来るのでしょうね。


 

2019年10月10日

基礎医学問題8 解答

8問 解答(3)

(1)血液-脳関門は、血管内皮細胞星状細胞がもつ選択的物質透過機能によって形成される。

§ 

(2)シナプス細胞の興奮が、シナプス部まで来ると、シナプス小胞の開口分泌を誘発し、神経伝達物質がシナプス間隙に放出される。これがシナプス細胞の受容体に結合し、興奮を誘発する。

§ 

(3)交感神経節前線維は、交感神経幹や腹腔神経節、上・下腸間膜神経節でニューロンを変え、節後線維となり動脈にまつわりつきながら効果器官へ向かう。副交感神経は、脳神経(動眼・顔面・舌咽・迷走神経)と仙骨神経が節前神経となり、効果器官の近傍の神経節でニューロンを変え節後線維となる。