2006年08月16日
統合医療学習推薦図書の紹介
統合医療夏季セミナーの紹介
来る2006年8月19日〜21日に統合医療夏季セミナーを、東京女子医大で主に医学生を対象に開催する予定です。現段階で募集は終了していますので、もし、これを読んで関心のある方は来年度、是非、参加してみてください。主催は日本統合医療学会ですので、そちらのHPをマメに見ていただければ詳細がわかると思います。
JIM会長の渥美和彦先生をはじめ、JACTの若手メンバーを中心に、漢方からサプリメント、エネルギー医学に至るまで、幅広い講演が3日にわたって行われます。私の担当は3日目の「統合医療の学習方法」。
幅広い統合医療の学習をどのようにするべきか。ただ、漢方、アロマ、サプリ、といった形で各論を勉強していくだけでは、十分でないのはいうまでもありません。医学生としては、むしろそうした各論よりも、しっかりとした総論を学ぶべき、と考え、医学をめぐる枠組みから、統合医療を捉える視点を特に強調してみたい、と思っています。そのために具体的な推薦図書をリストアップしてみたのですが、ここを読んで頂いている方であれば関心があるかな、と思い、その一部をご紹介します。簡単な書名しか挙げていませんが、詳しくはネットなどで探してみてください。
(どれも、あくまでも一例です。もっといい本もいくらでもあります。各人の学習の参考程度にでもなれば幸いです。)
統合医療学習法試案 (下段は参考図書名です)
(1)「統合医療」という枠組みの理解 ☆☆
統合医療基礎と臨床(日本統合医療学会監修)・自分を守る患者学(渥美・PHP新書)
(2)漢方の理解 ☆☆
絵で見る和漢診療学(医学書院)・やさしい中医学入門(東洋学術出版社)・入門漢方医学(南江堂)
(3)鍼灸の理解
医家のための鍼術入門講座(間中・医道の日本社)・経絡テスト(向野・医歯薬出版)
(4)サプリメント・健康食品・栄養の理解(生活習慣病)☆
サプリメント事典(平凡社)・サプリメントエビデンスブック(じほう)
(5)精神・神経・免疫学の理解(がん・難病)
こころと体の対話(神庭・文芸春秋)・未来免疫学(安保・インターメディカル)
(6)セルフケアの理解・実践(アロマセラピー・呼吸法・気功)☆
心身自在(ワイル・角川文庫)・アロマテラピーの科学(朝倉書店)・禁煙呼吸法(成瀬・ゴマブックス)
(7)エネルギー医学への理解(ホメオパシー・ヒーリングタッチ)
バイブレーショナル・メディスン(日本教文社)・エネルギー医学(エンタプライズ)
(8)現代医療の長所・限界点・境界線への理解と探求 ☆
人はなぜ治るのか・プラシーボの治癒力(ともに日本教文社)・医療が病をつくる(安保・岩波書店)
(9)現代医学とは何か(文化・社会的観点から)☆☆
医学の歴史(小川・中公新書)・医学の不確実性(中川・日本評論社)・新しい科学論(村上・講談社ブルーバックス)・物理数学の直感的方法(長沼・通商産業研究社)・伝統医学の世界(池上・エンタプライズ)
☆ ☆:統合医療を志すのであれば必須
☆ :学生時代に関心を持ち始めたほうがいいもの
無印:個人の趣向に合わせて(関心があればいくらでも突き詰めてかまいません)