2006年10月26日

セルフケアの指導:Simple Optimum Health Program(SOHP)紹介

前回はセルフケアの重要性について書きましたが、今回はそれをうけて具体的なプログラムを紹介します。このプログラムは数年前から、ワイル博士のプログラムを簡略にしながら発展させたもので、現在もいくつかの実証研究中でもあります。文章にしてしまうと、ややインパクトに欠けるのですが、ここに簡単な解説をつけて紹介します。自分の出来る範囲で、さらに自分なりの改良を加えていくと良いと思います。セルフケアこそ統合医療の基礎なのです。

 

1)課題:身体を温める(大腿・臀部・腹部等)

 日常の臨床において、冷えからくる体調不良は非常に多い。そのため、入浴法や湯たんぽによる温め法などを指導しており、この課題にも取り入れることとした。具体的にはシャワー浴だけというような入浴をやめ、半身浴を30分を目安に行う。入浴前には体を十分温めてから入浴する。さらには日常的に湯たんぽを頻用し、冷え体質を改善する。また、冷たいものの摂取も控えることも忘れてはならない。以上のようなことに気をつけながら毎日をすごすことは、健康維持、病気改善に著しく効果的といえる。

 

2)栄養:バランスよい食事と最適なビタミン・ミネラルの摂取

 食事内容に関して、特定の方法は指導していない。ただし、食生活の乱れを自覚している方に関してはその改善、ならびにサプリメント使用の基本などを説明している。ただし、自分では良い食事と思っていても、客観的には問題の多い食事をしている人も少なくない。このために「食事記録ノート」をつけてもらっている。これにより、食生活の是正が可能になる。また、そうした指導に基づいて、サプリメントなども指導している。概して問題となることが多いのは、糖質の摂取過剰である。

 

3)運動:週220分歩行からの開始(それ以上の運動を目指して)

 初心者を対象とするため非常に少ない運動量から設定している。ただし、これはあくまでもスタートであって、これ以上を目指すような動機付けは欠かせない。また、運動量の客観的評価として、万歩計の携帯もオススメしている。どのような方法であれ、習慣化できるかどうかが大きな問題である。

 

4)精神:内観療法

 ワイル博士の原典においては、ニュースなどの情報断ち、美術館めぐりなどが挙げられているが、きわめて日本的な精神療法として内観療法を取り上げた。施行方法も難解でないことがメリットである。内観療法は次の3つの観点から周囲の人々との関係を内観する心理療法である。(1)世話になったこと(2)して返したこと(3)迷惑をかけたこと

詳しくはまた別の機会に紹介したい、と思う。オススメの参考図書を以下にあげておきますので、お読みください。

内観ワーク―心の不安を癒して幸せになる

 

5)呼吸:呼気の長い意識呼吸

原典においては、「霊性」についての項目であるが、かわりに「呼吸」を項目名として挙げ、重点的に指導している。しかし指導の中では「霊性」についても話として触れるようにしている。

呼吸法としては、はじめに、息を吐き出して、吸い込み、ゆっくりと長く吐く、という呼吸法を基本にしている。とにかく長く吐くことで副交感神経は活性化するので、自律神経としても、免疫アップとしても有効である。イメージを加えるとさらに効果的である。また、アロマセラピーを併用してもさらに効果倍増する。

また、昨今の禁煙の流れからもニコチン代替療法のほかに、是非とも「呼吸」は大切な禁煙アイテムともなりうるだろう。以下の本もオススメである。

気がついたらやめていた禁煙呼吸法―タバコを手放すための7日間プログラム