2007年04月12日

世界の伝統医学(最終回)

 今回はチベット伝統医療の紹介です。

 チベット伝統医学は、アーユルヴェーダの基礎概念に基づいており、中国医学的な薬草・鍼灸も併用する、伝統医学の中では最も新しいものといえます。歴史的には7世紀頃からの登場となります。よって3大伝統医療とした場合は3つの中に数えないことになります。

 この医学体系の特殊性は、チベットの地理的な影響により、中国伝統医学、アーユルヴェーダ、そしてユナニ医学が、チベット仏教を精神的基盤として、統合されたものといえるでしょう。つまり基礎的な生理概念としてはトリドーシャに相当する3つの要素で生体を説明しています。ルン、チーパ、ベーケンで、それぞれが、ヴァータ、ピッタ、カファに相当します。

 また、この医学の特徴的な診断法に「尿診」があります。遠方の患者さんの診断にも力を発揮する診断法でもあり、尿の色、臭い、味、泡や沈殿物の有無をはじめ、詳細に観察されます。こうした特長的な面に加え、三大伝統医学の統合として、今後更なる研究が進むことが期待される医学です。

 一通り、伝統医学を眺めてみて、いかがだったでしょうか。それぞれの地域に独立して伝統医学が誕生しているのではなく、それぞれが地球規模で干渉しあいながら、形成されてきているのが理解されましたでしょうか。そういう意味では、統合医療は、ユナニ医学がヨーロッパへと影響し近代医学が形成された後、アメリカなどでの発展を経て、世界規模で統合されてきたものとも見ることができるかもしれません。

 伝統医学については、地理的な関係がわかりにくかったかもしれませんが、次回の「看護技術」に伝統医学として、解説予定ですので、そちらもご覧ください。



tougouiryo at 14:48│Comments(0)統合医療あれこれ 

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