2007年09月22日

私の考える「統合医療モデル」

 「看護技術」最新刊が発売されました。今月は「手技療法」ついて、一般的なことを解説しました。日本においては、どうした代替医療が国家資格であるのか、ないのか、など大学で学生に講義をしているとき、かなり理解されていない内容を解説しました。ご興味ある方は、是非ごらんください。

 この連載ももう10回を迎え、残りあと2回です。次回は「サプリメント」について、その社会的影響や健康生成などの観点から解説していきます。最終回は、現在、執筆中ですが、取り上げられなかった代替医療の解説をしながら、この領域を総括し、さらにはその先に見える(であろう)「統合医療」への展望を解説していく予定です。

 一年間の連載は、当初はかなりの量のように感じましたが、幅広い代替医療の世界を、自分なりに噛み砕いて解説するには、実際、意外に短い期間でもありました。独自な解説を心がけた分、マイナーな領域の解説には手が回りませんでしたが、そうした百科事典的なものはいろいろと出ているかと思いますので、これはこれで良かったのかな、とも思います。

 時代はどんどん進んでいます。これまでは目新しかった「代替医療とは何か」という問いも、もうそれほど目新しいものではありません。代替医療の中身の理解から、そろそろ一歩踏み出す頃でもあります。それが「統合医療」でもあるのですが、前途は多難です。いろいろな統合医療モデルが出され、より混乱をきわめるのもこれからでしょう。そうした中で、より実際的なモデルの提出がこれからの大きなテーマのひとつと考えています。このブログをはじめ、雑誌や出版媒体などさまざまな場で考えて行きたいと思います。

 ちなみに、先日、ある方から「統合医療とは、さまざまな代替医療を総合的にナビゲートすることなのか」と聞かれました。ある意味「正解」です。こうした統合医療の解釈はアメリカ的のような気がします。アリゾナのワイル博士の提出する統合医療モデルはまさにこうした形式を目指すものとも言えるでしょう。医療におけるゼネラリストが認知されるアメリカになじみやすいモデルでしょう。私のクリニックもこうした機能を果たしていることはいうまでもありません。

 では、日本ではどうでしょうか。もちろん、こうしたモデルは一部の人にはちゃんと認知されるでしょう、が、一般的にはまだまだ難しいと思います。さまざまセラピーが並立する中で、「結局、何をしてくれるんだ」という要望がやはりもっとも強く出てきます。結局、どんな変わったことをしてくれるのか、という問いの段階です。おそらく、これは文化的、社会的背景の相違によるもので、優劣の問題ではありません。しかし、アメリカ型をそのまま導入するわけにもいかない、という問題はここにあるのです。そのため、当院ではメインの療法として、漢方・鍼灸・ホメオパシー・サプリメントなどを行っています。つまりナビゲーター機能に加え、スペシャリスト的機能も持っている、という形式としています。そしてこれが私の現状考える、日本に適した統合医療モデルでもあるのです。

 統合医療という概念は確かに広すぎます。だからこそさまざまなモデルを、現実の医療問題と合わせて考えていかなければなりません。そして、こうした患者さん主体の医療がむしろ普通になって、「統合」という言葉要らなくなる段階に到達したいものです。そうした意味で統合医療を考えることは、新たな時代の「医療」そのものを考えることに他ならないのです。



tougouiryo at 20:52│Comments(0)統合医療とは何か 

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