2009年01月24日

首・肩のこり

 今日は、首・肩についてです。不調を訴える方が非常に多いですが、その背景には、「血」の流れの悪さといった全身の不調があることがほとんどです。甘く見てはいけない症状なのです。

 

 首は、頭という重いものを胴体にのせながら、その運動の自由度から細くくびれており、そしてそれが胴体についたところが肩ともいえます。こうした構造から、いわゆる気や血がここで渋滞のように流れにくい状態になることも多い場所です。つまり、ベースとしての気や血の流れをスムースにすることが重要になってきます。

 

 肩こりの症状に対して代表的なものが葛根湯です。これは頭痛のところでも解説しましたように、同様の病態を示すからです。また筋肉の引きつるような痛みを伴う場合には芍薬甘草湯が有効です。そして、気や血の渋滞があるということは、瘀血症状がベースにあるということですから、桂枝茯苓丸も効果的です。首・肩という局所だけでなく、こうした全身を視野に入れた治療も大切です。

 

 しかし、局所症状が強い場合には、漢方薬単独よりも鍼灸の併用が効果的です。内服薬だけではなかなか効果が出ない方はぜひ鍼灸の併用をお勧めします。



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