2019年08月25日

当院の診療の考え方:統合医療臨床の分類から

 かつて統合医療の臨床におけるモデルを考えて文章にしたのですが、これも今に至るまで大きな変更点はありません。現在でも「統合医療」って?という状況が続く中、かつての記事を再掲します。(本日は統合医療学会での講義のため、あらためて統合医療の、とくに臨床における原点を再考してみました)



・・・・

 統合医療に関して、いろいろと疑問を呈されることが少なくないのですが、どれも単純に、この「統合医療」という概念の理解不足が原因のことがほとんどです。

 ただ、これからの新しい形の医療であるので、期待も合わさり、思いだけが膨張するということもあるかもしれません。
 そうした方に、少し理解しやすいように、統合医療をいくつかに分類してみました。機能別に大きく分類することで、必要とする統合医療が実は人によって異なっていることがわかると思います。(大前提として統合医療とは、現代医療と代替医療を統合しようとするもの、です。決して科学批判でもなければ、あやしい宗教的癒しなどでもありません。念のため)

(1)相談型統合医療:何らかの医療問題(身体や精神の不調)が生じたとき、現代医療のみで対処すべきか、代替医療を考慮しても良いのか、などを相談するようなケース。どの代替医療がベストかという観点もありますが、場合によっては現代医療のみを優先することもあるわけです。代替医療併用是非型と代替医療選択型に大別されます。当院の初診はこれに多くの時間を費やします。

(2)支援型統合医療:生活習慣病やあらゆる未病に対応して、セルフケアに努めようとする人たちを支援・アドバイスする立場です。行っている健康法は効果的か、人間ドックなどのデータから明らかな病気はないが生活の注意点を知りたい、など。こうしたニーズには、現状の通常の外来診療ではなかなかきめ細かく対応できないのが実際です。こうした状況に、ただ運動・栄養、だけでなくさまざまな代替医療の可能性アドバイスするものです。セルフケア支援型と未病対策型に大別されます。当院では何らかの代替医療をしながらも、現代医療的な評価(主に血液検査など)を希望される方のフォローアップを行っております。

(3)治療型統合医療:悪性腫瘍(がん)や関節リウマチ、アトピー性皮膚炎、そのほか原因不明の体調不良、など現代医療的難病を、現代医療を取り入れながらも、漢方・鍼灸などさまざまな代替医療的アプローチを用いることで、治療していこうとするもの。実際のニーズは圧倒的にこれが多いので、当院でも、こうした難病の方がたくさん来られます。また、ネットなどでみる統合医療という使い方の場合、ほとんどがこのカテゴリーの使い方です。単一型と複数型に大別されます。

 具体的には単一の特殊な療法を取り入れるものや、サプリメントの併用のみというものと、複数の療法をコーディネートするものに大別されます。ちなみにアリゾナ大学のいう統合医療は、こうした複数の代替医療を如何に組み合わせるかのコーディネーター的機能を前面に出したものでした。
 当院では、瘀血対策を中心に、刺絡・鍼灸・ハイドロリリースなどの方法論を用いながら、漢方やサプリメントなども併用して統合的にがんや難病へのアプローチを行っております。

 以上のような分類です。統合医療を利用しようという方は、どの段階が自分のいまの問題なのかという認識があれば、より効果的に統合医療診療を受けられると思います。当院では、(自分で提唱している概念でもありますので)3段階すべてに対応しております。




tougouiryo at 06:00│Comments(0)いわゆるブログ! 

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔