2019年08月27日

診療内容:Bスポット療法(EAT)・その2

 昨日に引き続きBスポット療法についてご紹介します。現在は専門的にはEATと呼ぶことが提唱されております。慢性上咽頭炎に対しての治療法なのですが、これが病巣疾患として様々な症状を引き起こします。

 上咽頭は、進化的に見ても空気の通過する経路として、一番初めの防衛点であり、その奥には下垂体、さらには迷走神経の出発点もあります。近年、この部位の血流改善により近傍部のリンパや髄液の流れの改善を示すデータが出ていることから、この脳の中心部の機能改善までも可能性が言われるようになってきました。

 以前より、刺絡でも首の後ろの血流を改善することで、思いもかけない症状の改善などもあったのですが、この刺絡をいわば前から、「のど」の奥、「はな」の奥から直接行えるとい考えることもできるわけです。

 首はにんげんにとって、大きな頭が胴体に接続する細い部分であり、気の流れ道としてもいわば「難所」。半夏厚朴湯などここをターゲットにした漢方はたくさんあります。さらに進化医学的にみても、ここは「鰓(えら)」の部分で水生生物時代にはとりわけ重要な部位でもあります。それゆえにこの近傍には下垂体をはじめ全身に指令を与える中心部といった機能があるわけです。いろいろな症状の改善がみられるのもこうした理由からだと考えられます。

 EATは局所の瀉血的な効果も高いのですが、こうした進化的な観点からの自律神経とりわけ副交感神経系との関連も見逃せないでしょう。次はこうした自律神経との密接な関連について解説していこうと思います。


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