2019年10月02日

診療内容の紹介(診療内容が多彩なワケ)

 よく多職種連携の関連の話をしたときなどに、クリニックはどのような方がいらっしゃるのですか?とか、どういった症状の時にかかればいいのでしょうというご質問をいただきますので、ご紹介したいと思います。
 答えは、どなたでも、どのような症状でも、です。現代医療は細かく細分化されていますので、こうした答えですとかえって不安になる方も少なくないかと思いますが、通常の保険医療ですと、時間の関係からなかなかゆっくりとした時間をとることは難しいと思います。

 これに対して、まずは治療すべきなのか、そもそも何科に行けばいいのか、いく必要はないのか、セルフケアで出来ることはないのか、というようなことを「一緒に」話し合いながらご提案していく、というのが当院の初診から2回目くらいまでの診療の流れです。
 この形態は、前任であった東京女子医大自然医療クリニック(今は残念なことに閉鎖されてしまいましたが)での診察を展開させたものです。女子医大では当時としては珍しく(現在でも稀ですが)代替医療を含めて統合医療的な医療相談を行っておりました。とりわけ、私は診療科の枠は関係なく、雑多な医療相談を多く受け持っておりましたので、現在このような形態になったわけです。

 当時の自然医療クリニックは所長の川嶋先生(現有明医療大学鍼灸科教授)が温めの指導を中心に漢方やホメオパシーを扱っており、テレビ出演も頻繁であったため芸能人を含め有名人が多数来院されておりました。また、講師の班目先生(現青山まだらめクリニック院長)は、当時、がんの自然療法で話題の「安保・福田理論」をベースとした自律神経免疫療法(刺絡療法)を行う(おそらく唯一の)大学病院であったことから、川嶋先生同様、診療予約困難な状態でした。そこに赴任した私は、この両先生のご指名でない方すべての担当となったので、今日のような雑多な(よく言えば幅広い)診療範囲となったわけです。つまり漢方・サプリメントや栄養の相談を中心に、求められればホメオパシーやバッチフラワー、刺絡療法などを行っておりました。これが今日の当院の診療のベースになっているのです。
 それゆえに、特定の療法が看板に挙げられていないので、ある意味分かりにくいといわれるのかもしれません。

 現在は、まずはどうしたらいいのかという相談から。治療やケアのだいたいの方針がきまれば、そこから初めて診察にはいります。それ以降は、メインの診療は刺絡療法を中心に、身体の縮退現象(瘀血やファッシアの癒着)を治療していくことが多くなります。

 さらに身体の癒着などの縮退病変を取り除いても、栄養が不足していれば、適切な修復が起こりにくいですから国内外の良質なサプリメントを取り寄せ、自発的治癒力を賦活します。具体的には、副腎疲労(アドレナルファティーグ)や抑うつ、慢性疲労といった不定愁訴を治療しております。また頭頸部の不調を示す方が多くいらっしゃるので、刺絡療法に加え、前面からの刺絡としての「EAT(Bスポット療法)」も必要に応じて施行しております。

 ファッシアの縮退など、身体の縮退現象に対応するという考え方は、分かりにくい面もありますのでおいおいここで説明していきたいと思います(それほど難解ではないのですが)。今回はなぜ、診療のオプションが多彩になってしまったか、その経緯をご説明しました。


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