2019年11月28日

コレステロール、動脈硬化について一言

 最近特に、コレステロールについて、診療においても聞かれることが多くなってきました。コレステロールが高いと心筋梗塞が増えるということから、早めの服用を勧められることも多いようです。虚血性心疾患の再発防止については、そのエビデンスから確かにその方がよいでしょう。

 しかし、いわゆる基準値からのちょっとした逸脱、ですと難しいところで、受診している医療機関によっても説明の仕方のニュアンスが異なってくるようです。特に閉経後の女性のコレステロール高値については、様々な要因が絡むので少し事情が複雑です。つまり本人が困っている症状により、選択の余地があるというのが実情です。

 動悸があったり、いわゆる更年期的な症状との絡みや、筋肉のひきつりなどの症状も同時にあることが多いので、本人の「困っていること」との調整が必要になります。これは代表的な処方薬であるスタチン系が、生体のエネルギー産生において不可欠なコエンザイムQ10の生成を抑制することと関連します。コエンザイムQ10は、十分とることで美容のみならず、時に心臓の動機などの深い症状も改善することが多いのでなおさらです。

 これはスタチン系薬剤のみならず、コレステロールを低下させるものであれば天然由来であっても、同様の機序が考えられるため(別な機序のものもあります)Q10の低下は考えられるので、同時にコエンザイムQ10のサプリメントによる服用がお薦めとなります。また動脈硬化抑制を考えるのであれば、その他にもサプリメントなど対策があるわけです。というわけで、個々の例についてはやはり専門の医療機関に相談されるのがベストということになるのです。



tougouiryo at 06:53│Comments(0)いわゆるブログ! 

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