2020年10月12日

生ハムメロン

 「やってくる」の衝撃が続く中、やっと読了しました。が、読んでいるといろいろと思うところが出てくるものの、いざ書こうと思うと全くまとまらない、なかなか形のつかみにくい本でした。
 内容としては著者のこれまでの思想内容を、著者の経験に沿ってかなり分かり易くかかれているのですが、問題意識の在りかが把握しきれない、といったかんじでしょうか。

 それでも「生ハムメロン」がなぜ美味いか、という問はかなり印象的でした。そもそも矛盾した者同士、相反するもの同士、などが接することで、外部を」呼び込む、つまりはリアリティを生じるということなのですが、その例としては感覚的に生ハムメロンはかなり分かり易い例に感じました。
 2つを分けて理解する子供にはわからない、大人だけのミスマッチな感覚、それが外部から呼び寄せられたものだというわけです。

 こんなことを考えながら、あるところで食事をしていたら、目の前になんと「生ハムメロン」ならぬ「生たこナシ」が出現しました。いつもなら外して別々に食べてしまうところですが、こうした流れなので、えいっ、と一緒に食べることに。
 梨でもない、タコでもない、独特の風味としてとらえられる感じが確かにありました(笑)

 多元における相違する意見などをどう扱うかということが、統合医療におけるカンファレンスを語るときよく問題にされます。しかし、実際に実践してみるとさほど問題にはならない。つまり、予定調和を想定する思考法をとる人にだけ、異常に違和感が感じられるともいえます。
 こうした違和感をそのまま受け入れたときに、これまで想定していなかった結論、雰囲気に帰結する感じがありました。生たこナシを食べたときにも、あらためてそういった感じが「やってきました」。

 こうした感覚を理解し、次は「生ハムメロン」を分解しないで、まとめて食してみようとこころに強く思いました(笑)


やってくる (シリーズ ケアをひらく)
郡司ペギオ幸夫
医学書院
2020-08-03





生ハムメロンのピアス
ノーブランド品




tougouiryo at 22:51│Comments(0)いわゆるブログ! 

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