2020年11月27日
身体のマトリックスとしてファッシア(勉強会資料の続き)
勉強会資料の補足として、動物系から植物系へのフィードバックについて考えてみたいと思います。
運動に伴うファッシアの連動が、内臓系をはじめとして全身至る所に影響を及ぼす(この連動が漢方における腹診の原理的な基盤となる)。また反対に、ファッシアにより運動自体が制限されることもある(そのために疼痛も発する)。
そのためこのファッシアを通して、植物性器官へも影響を及ぼすと考えることができる。(筋膜マニュピレーション的にいうと、体壁との関連で言うとO−F装置、器官の連動を考えるとA−F装置となろう)
つまり、ファッシアに張力がかかった状態(自由電子により電流が流れうる)が経絡現象として考えられるし、ファッシアの張力を身体の捻じれ等により発生させ(もしくは解除させ)、身体のみならず精神面までも影響を及ぼすのがヨーガととらえることもできる。(ただし三木は暴走する動物機能を自ら縛り付ける方法論として捉えているが…)
各種整体の理論的基礎もここにあると考えることが出来る。いわば解剖学的器官の「補集合」とも言えるファッシアは、それゆえに代替医療の諸概念を説明しうる概念と考えられるのである。三木が憧れた東洋医学の世界が、自らが切り取ってきたファッシアと連携していたことを知ったならば、どのように感じるだろうか。
(三木は『胎児の世界』の中で、専門である解剖学は切ることによってしか理解できないことに対して逡巡している文章がある。もし存命であれば今日のファッシアの隆盛をどのように見たのだろうか)
『アナトミートレイン』によるホリスティックネットワークの考えによれば、神経の時間的記憶、体液の情動的記憶に対して、ファッシアを成すコラーゲン線維は信念体系との関連が指摘されている。
ファッシアは空間的構造を成すものであり、それゆえに身体の空間認識に重要な役割を持つとも考えられる。メルロ・ポンティの現象学の基盤にもなりうるものとも考えられる。
このファシアにより我々の視点は、再度、動物性から植物系器官へと回帰することができる。つまり動物性器官と植物性器官との円環構造を形成することができたのである。物質性の強いファッシアにより、いわゆる「四大」へと連携する道筋がつくのではないだろうか。
運動に伴うファッシアの連動が、内臓系をはじめとして全身至る所に影響を及ぼす(この連動が漢方における腹診の原理的な基盤となる)。また反対に、ファッシアにより運動自体が制限されることもある(そのために疼痛も発する)。
そのためこのファッシアを通して、植物性器官へも影響を及ぼすと考えることができる。(筋膜マニュピレーション的にいうと、体壁との関連で言うとO−F装置、器官の連動を考えるとA−F装置となろう)
つまり、ファッシアに張力がかかった状態(自由電子により電流が流れうる)が経絡現象として考えられるし、ファッシアの張力を身体の捻じれ等により発生させ(もしくは解除させ)、身体のみならず精神面までも影響を及ぼすのがヨーガととらえることもできる。(ただし三木は暴走する動物機能を自ら縛り付ける方法論として捉えているが…)
各種整体の理論的基礎もここにあると考えることが出来る。いわば解剖学的器官の「補集合」とも言えるファッシアは、それゆえに代替医療の諸概念を説明しうる概念と考えられるのである。三木が憧れた東洋医学の世界が、自らが切り取ってきたファッシアと連携していたことを知ったならば、どのように感じるだろうか。
(三木は『胎児の世界』の中で、専門である解剖学は切ることによってしか理解できないことに対して逡巡している文章がある。もし存命であれば今日のファッシアの隆盛をどのように見たのだろうか)
『アナトミートレイン』によるホリスティックネットワークの考えによれば、神経の時間的記憶、体液の情動的記憶に対して、ファッシアを成すコラーゲン線維は信念体系との関連が指摘されている。
ファッシアは空間的構造を成すものであり、それゆえに身体の空間認識に重要な役割を持つとも考えられる。メルロ・ポンティの現象学の基盤にもなりうるものとも考えられる。
このファシアにより我々の視点は、再度、動物性から植物系器官へと回帰することができる。つまり動物性器官と植物性器官との円環構造を形成することができたのである。物質性の強いファッシアにより、いわゆる「四大」へと連携する道筋がつくのではないだろうか。