2021年01月13日

明日のジャングルカンファレンス 追加資料

 明日のジャングルカンファレンスの追加資料的な記載です。既にお知らせしましたように、明日予定のジャングルカンファレンスはオンラインでの開催となります。

 これまで、リアルのカンファレンス形態に準じて、オンライン開催をしてきましたが、若干の間延びした感じがしてしまい、実際の対面での開催と差異が生じてもいました。そこで、これまでリアルな開催では、自分の職種などの自己紹介くらいしか発言の枠に制限を設けてきませんでしたが、新たな「型」のようなものを設けたいと思います。

 今回からの試行錯誤ですが、参加される方は少し考えてきてください。具体的には、3つの質問形式を自分なりに答えを出して発言して頂きます。以下のような3つです。

(1)うまくいくであろう方法論を3つほど挙げる(現代医療でも、オルタナティブでもOK)
(2)うまくいかないであろう方法論を3つほど挙げる(現代医療でも、オルタナティブでもOK)
(3)自分がうまくいかない場合を3つほど挙げる(現代医療でも、オルタナティブでもOK)

 ここにはあえて、自分がうまくいくというパターンは挙げていません。当然うまくいくであろう見通しがあるから自分が行うわけですから、あえて問い直すという作業をいれません。この過程のキモは、内観療法で言うところの「迷惑をかけられたこと」があえて抜けているということと、同義です。(わからない方は明日JCにて質問してください!)

 うまくいくパターンの主張ですと、各自がそれを次々展開するだけなので、同じ展開になることが多くなるのと、正統すぎる現代医療的なコメントで議論が先に進まないからです。

 これまでもいろいろなカンファレンス展開を見てきたのですが、色々な方法論の紹介がでてきても、それらへの総括的なコメントなしで先に進めて、現代医療的な見解のみ出してしまうと、いわゆる多元的統合医療のカンファレンスにはならないからです。「こころ」の問題をさんざん議論した後に、精神科受診を勧める結論だけでは、せっかくの参加者のモチベーションも下がるのみでしょう。

 そうならないためにも多元的に複数の方法の是非を、全員に供覧して、みなで多元的に考えてみるのです。すこし最初は難しいかもしれませんが、これこそがジャングルカンファレンス開催の意義そのものですし、こうした多元的な視点を持つように訓練する道場が「ジャングルカンファレンス」なのですから、この3つを考えることは基本に立ち返ること、そのものでもあるのです。

 明日は一時間ほど、こうした形式に基づいてカンファレンスを試行してから、今、もっとも関心があるであろう非常事態宣言下での各自の治療院等の運営についても意見の交換をしてみたいと思います。


 また偶数月開催のジャングルカフェについても、カンファレンス同様、若干の変更を加えようと思います。
 これまで症例検討以外の事項をいろいろと話し合ってきましたが、それに加えて、課題図書的なテキストを用いて、広く多元的な統合医療について、話題にしながら展開していく予定です。やってしまえば、特段難しい内容ではないので、まずは参加してみてください!

 オンライン開催になり、統合医療カンファレンスの本当の意義が改めて問われているように思います。「統合医療」は多彩な施術を含めた代替医療の「かっこいい言い替え」ではありません。この大きな枠に自らの方法論を入れ込むことで、その技法自体が進化していくというものでなくてはならないのです。ある方法論の勉強会のみでは早晩パターン化し固着する思考を、「多元的統合」の大きな枠内で進化させ、新時代に適合できるような形態にメタモルフォーゼしていくことが究極の目的です。

 お城ブログ(お城へToGo)を連載していますが、お城めぐりにもこうした読み違いがあります。お城を訪問した際、100名城であれば、そこのスタンプを押印するのですが、人によってはこの「押印」という手段が、目的に転化してしまうようなものです。つまりスタンプを押せば城をみなくても良い、というような状態です。
 別に100名城であればそれも一つの楽しみ方ではありますが、統合医療の実践であれば、それでは困ります。というか、それだと何ら面白みがありません。
 ただ統合医療と称する場に行ったことがある、というだけで何ら自分の技法の向上につながらないのですから。我々はスタンプも押すけれども、城も満喫する、という状況を目指したいと思います。
 統合医療の場に一度行ったことがある、というだけでなく、多元的な統合医療の思想に触れ、自分のものにして自らの技法をより向上させていく一助にする、ということを目的にしたいと思うのです。





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