2021年05月09日

統合医療とホメオパシーについて考えたこと

 対談の場で、統合医療について久しぶりに質問されたので、あらためて「統合医療とは何か?」を考えてみました。

 統合医療については、マスコミによく出演される先生方のいう統合医療観が行き渡っているので、なかなか理想的で、高邁な理論が語られますが、私はあまりそうした流れに与していません。
 安易なスピリチュアルとの融合もその一つです。ただし、これはスピリチュアルと融合が良くないと言っているわけではありません。あくまでも統合医療という意味合いには、もっと基盤となるものがあるのではないかと考えています。

 つまり現代(西洋)医療と、それ以外の医療(代替医療でも伝統医療でも、何でも)との関係性です。具体的には、ケースによってどちらを選ぶのがベストか、具体的にどのように統合するのか、自分の考えに合うのはどれか、というような問題に対処していくことだと思います。
 究極の二者の選択ではなく、どのように「折り合い」をつけていくか、ということです。

 そのためには、それらの構成要素である幾多のセラピーとの良好な関係が基礎にはあるべきでしょう。こうした、多元的なマインドをゆうするということが一番の「統合医療」実現の要だと思うのです。





 ホメオパシーに関しても、現在あまりにスピリチュアルに偏した解釈ばかりになってきている面が少し気になります。スギ花粉症のアイゾパシーをはじめ、それほどスピリチュアルな面を意識しないでも、十分効果を発揮できるシステムだと思います。
 漢方における過度の理論化と同様に、古典(漢方でいえば傷寒論)への回帰がこの医学への新たな息吹を吹き込むことにつながるのではないかと考えています。原点としてのハーネマンの(初期の)思想に返ることの重要性を感じます。こうした問題についてはまた改めて…。


この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔