2021年07月15日

経絡内科の紹介

 経絡内科の記事の検索数が伸びていたので、追加コメントしたいと思います。そもそもは「統合医療」という概念が分かりにくいというのが、こうした名称模索の理由の一つ。加えて、現在の自分の診療内容の再確認という意味もあります。

 現在、大学で統合医療概論のオンライン講義真っ最中なのですが、そもそも、我が国では統合医療という言葉があまりにも「手垢にまみれた」用語になっているのも事実。ほぼほぼ代替医療の言い換えのような状況になっているわけです。そのために、いかにそうではないか、ということを講義しているわけです。またこうしてブログも書いているわけです。

 しかしそれでも実際、「統合」といわれてもピンと来ないと思いますので、なるべく分かり易い名称を、というので「経絡内科」としてみたわけです。当院の実態としては、この「経絡内科」に加えて、糖質制限を考慮した栄養指導と分子栄養学的なサプリメント運用による「栄養内科」、漢方や単味の生薬、さらには極少量の生薬利用ともいえるホメオパシーなどを用いる「漢方内科」(こちらは最近普通に標榜しているクリニックも増えてきましたね)といったところです。

 こうした中でも最も珍しく思われるのが「経絡内科」。通常の鍼灸を用いるだけではなく、刺絡療法、エコー下ハイドロリリース、腹部打鍼術や経別・奇経療法、さらには通電療法等々を組み合わせて行っています。この時の基礎概念としているのが、皮膚や筋肉を統括してのファッシア理論で、この辺りの概略は当ブログ内の「臨床ファッシア瘀血学」に展開しています。

 いわゆる腰痛・肩こりなど整形外科(内科)的疾患も扱いますが、内科的疾患に幅広く応用している点が特徴です。アトピー性皮膚炎や膠原病などの難治疾患や、悪性腫瘍の補助療法、さらには再発防止策の一環として、内臓疾患に適応している点で「内科」を称しています。

 様々な不定愁訴など、どの科に受診していいのかわからないという方も多い中、統合医療相談と合わせて、一つの選択肢を提示しています。





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