2021年08月09日

当院が自由診療である理由を説明します

 実臨床の診療システムのモデルを解説してきましたが、今回はもうすこし具体的なご案内のような内容にします。

 当院では、保険診療ではなく、自由診療形式をとっております。お問い合わせでも多くのご質問をいただくので改めてここでも説明させて頂きます。普通、医療機関は保険診療なので、どうしてこうした診療形態なのか、その理由などを説明したいと思います。理由は大きく二つあります。

(1)ゆっくりとした時間で「納得の医療」のため

(2)代替医療を含めた「統合医療」のため

(1)ゆっくりとした時間で「納得の医療」のため
 従来の保険診療の枠では、患者さんの方でゆっくりと時間をとってもらいたい、もしくは、医師の側もそうしたいと考えても、様々な制約の中で、どうしても手早い診療になってしまいます。ただ薬だけほしい、という方にはいいのかもしれませんが、心身両面にわたる問題や、ドクターショッピングを重ねている場合などは、短時間(いわゆる「3分診療」)の診療で解決されないことがほとんどです。また、遠慮深い方は「他の患者さんがお待ちだから・・・」と遠慮される方も少なくありません。
 医療は本来、一人一人の人生において重要な局面を握るものであることもすくなくありません。これまでの人間ドックなどのデータなども含めて、じっくりと医療相談(加えて健康状態にあった代替医療相談)をするには、ある程度の時間がどうしても必要です。当クリニックでは、こうした問題を解決するために、ゆったりとした時間の取れる、自由診療形式を採用しています。

(2)代替医療を含めた「統合医療」のため
 いうまでもなく保険医療のカバーしている医療はおおむね「現代西洋医学」です。わが国は一定の制約のもと、エキス剤を中心に医療用漢方も保険適応とされていますが、通常の薬剤と異なり、生薬であれば、かなりの制限がつきます。ましてや良質の生薬を使用する場合は、なおさらです。さらに、漢方と両輪の関係でもある鍼灸を、漢方処方する医師が、相乗的効果をねらって自ら行うことも、事実上困難です。また、サプリメントやホメオパシーといった代替医療であればなおさらです。
 いわゆる「身体にやさしい自然医療」は、保険診療ではカバーされていないため、自由診療とせざるを得ないのです。また、一緒にやってくれないの、というご意見をうかがうこともあるのですが、基本的に現在の制度上、混合診療(保険診療+自由診療)はきわめて限られた条件のもとでしか認められておりません。つまり法的な制限は少なくないのです。
 こうした理由から、統合医療実践のための当クリニックでは自由診療形式を採用せざるを得ないのです。






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