2022年03月21日

アトピー性皮膚炎の統合医療

 アトピー性皮膚炎は、アレルギー反応により、慢性的かつ再発性に皮膚にかゆみを発生させる湿疹で、全人口の約5%の罹患率があるといわれています。

 非常にメジャーな疾患にも関わらず、従来の治療法のみでは、簡単に解決できないことも多く、ステロイドなどへの不信も合わさり、医療不信につながることも多いようです。そしてこの不信をベースにさらに悪化することも少なくありません。

 一般的な発症の原因は、身体的要因のみならず、精神的、環境的などさまざまな要因が重なっていることがほとんどです。

 こうした疾患には、いわゆる現代西洋医学のみで解決できた方はいいのですが、そうでない方には統合医療的なアプローチが必要であると考えます。
 つまり重症化した場合のステロイド治療などは否定せず、現代医療的アプローチも併用しながら、できるだけ漢方、ホメオパシー、サプリメント(腸内環境改善用)などの自然医療を駆使して、速やかに状態の改善を図るものです。こうした考えの中では、現代医療VS代替医療というような対立構図を想定していないことがポイントです。

 こうした考えのもと、当クリニックでは、漢方、鍼灸、ホメオパシー、さらにはサプリメントも取り入れつつ治療を行います。(具体的には刺絡によって頸部の瘀血を除去しながら、石膏などの消炎系漢方薬を用いて赤みの強い炎症をコントロールしていきます。また栄養欠乏型のアトピーに対してはミネラル中心のサプリメント補給、精神要素の強いケースではホメオパシーなど個別に多彩に組み合わせていきます)

 必要に応じて専門医との連携もおこなっておりますが、そもそもこれまでたくさんの医療機関を経てきた方がほとんどかと思います。
 これまでの経過などを時間をかけて聞く中で、治癒のキーポイントも探っていきたいと思います。こうした経過に大きな治癒のポイントがあることも少なくありません。

 あらゆる疾患に共通することですが、アトピー性皮膚炎も突然の災難として発症してきたわけではありません。
 生活の見直し、心理的な問題など、一つ一つ解決していくことが、結局は治療の近道になるでしょう。統合医療はそのための大きな道しるべと言えるものです。いろいろな方法が、まだある、という希望を持っていただきたいと思います。




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