2022年08月22日

解剖生理的 身体への「気づき」

 以前紹介した、解剖生理学に基づく身体への「気づき」を基にしたワークです。マインドフルネスが自らの心の動きを実況中継するように、身体の機能を、あたかも身体が実況中継するかのように認識するイメージで行うと効果的です。
 そこには内臓を明瞭にイメージする力が求められますが、これこそがまさに解剖生理の知識の活用、というわけです。

 まずは、吸収系における消化器系です。内胚葉から発達してくるまさに吸収の代表格です。以下のようなワークで消化管全体を具体的に意識します。

1)水を飲む:飲水するにより、嚥下から消化管への流れ込みを感じる。
2)舌を動かす:口を閉じて、舌を口唇と歯茎の間を右回り、左回りに回転させ、唾液が出るのを感じ、嚥下する。
3)かいうべ(あいうべ)体操:舌および関連する筋肉の運動。舌骨への意識。
4)按腹:臍周辺を圧迫し、その後、腹部全体を按ずる。
5)肛門括約筋を意識

 吸収系の呼吸系です。後腸を中心とした消化管に対して前腸が中心である呼吸器です。発生的には消化管から突出する形で形成されます。気体である酸素の取入れを意識してみましょう。

1)副鼻腔・気管の意識
2)耳引っ張り:蝶形骨と横隔膜の連動を意識した呼吸
3)呼気を長く:ガス漏れ音のような呼気により腹圧をあげる
4)肋骨を意識:上部及び下部肋骨を意識した呼吸
5)腕を使った深呼吸・自律訓練(呼吸調整)

 循環系はポンプと管である脈管系とその中身である血液からなります。全身くまなく流れる血液とそれを送り出す心臓のイメージが重要です。

1)大循環(左心系)の意識:後面にまわり、全身へ血液を供給する大循環をイメージする。
2)門脈・肺循環(右心系)の意識
3)井穴刺激(手足)
4)自律訓練(第1-2公式・重温感)
5)自律訓練(心臓調整)

 血液に関しては、鉄欠乏対策とサラサラ対策が重要。
1)十分な水分、タンパク、ヘム鉄、ω3
2)井穴による交感神経の緊張緩和(H6F4)

 排出系は泌尿・生殖器を中心として骨盤内へのアプローチでもあります。
1)下腹の按腹(瘀血の蝕知)
2)腎への手当て
3)骨盤のワーク

 受容系、いわゆる目、鼻、耳などの感覚器系です。中枢神経からの出先機関であるこれらとの、脳とのつながりが重要になります。

1)鼻根・篩骨をゆるめる
2)片目交互・遠近交互・閉眼の意識
3)耳引っ張りによる内耳の刺激
4)遠聞:遠くの音を聞き、遠くの香りを嗅ぐ
5)軟蘇の法

 伝達系として、中枢神経、末梢神経、自律神経を扱います。

1)脳と脊髄の位置関係の意識
2)C1横突起の意識
3)頭蓋骨をゆるめる
4)マリオネットとしっぽのイメージ
5)自律訓練(前額部調整):額が涼しい
6)首まわし、脊椎の前後・左右・捻じり、足首まわし

 実施系は四肢の筋骨格系が中心になるので幅広い運動が挙げられますが、全身への代表的なものをメモします。

1)筋弛緩法(腕・顔・首・肩・脚・全身)
2)両手足合掌
3)両手足把握歩行
4)歩行マインドフルネス(筋肉構造の復習)

 かつて解剖生理学の勉強の時に、話した内容のメモですが、何かの参考に、ビビッとくる方もいらっしゃるかと思い再録しました。日々の健康探究にお役に立てれば幸いです。  
 何言っているのかわからん、という方は直接、お尋ね下さい、説明します(笑)





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