2022年09月19日

可能性志向の医療(POM)

 ホームページの改訂している最中で、あらためてクリニックの特徴について考えています。「統合医療」というキーワードでも特徴といえば特徴なのですが、やはりそれでは「分かりにくい」わけです。
 そこで、思いついたのが「可能性志向の医療」です。そもそもクリニックの標語として「可能性と共創」を掲げていたのですが、それをさらに分かり易くしたような形です。エリクソン催眠のオハンロンの提唱する「可能性療法」へのリスペクトも込めてあります。

 EBMでのエビデンスベースという言い回しは、いわばエビデンス至上主義的に捉えられることも多く、どこか「外部」からの制約を強く受けるような印象を持ってしまいます。それに比べて、可能性を前面に出した場合、当事者本人の可能性ですから、いわば「内部」もしくは「内面」からの要請のような形になるわけです。
 外部からの制約ではなく、内側からの迸り、とでもいえるような意味が込められるように思います。EBM的に英語表現するなら「Possibility-Oriented Medicine」といったところでしょうか。

 この「可能性」を医療の目的にすえることで、雑多な療法の統合というようなニュアンスから、理想的ゴールへの可能性を模索するための、複数の方法論の統合、という意味につなげることが出来そうです。
 すると、この統合は自然と「多元的」な意味合いを持つようになり(可能性に向けて吟味しているので)、悪しき「折衷」を避けることが出来ます。まあ、こんなことを考えながら、可能性志向の医療としてみました。

 最近、実際の臨床における方法論が、アースを用いた電気的瀉法をはじめ、その数を増しつつあるので、そうした状況を自分として納得できるためにも、新語創出の必要がありました。

 久々に松本城をみて、その帰りの「あずさ」車中で思いついたのでメモしました。松本の往復はいつも新鮮な思い付きが多く、大切な時間です(^^)/


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