統合医療各論:栄養・サプリ

災害時のビタミン・ミネラル不足

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 大型連休も最終日ですが、緊急事態宣言も延長となり、まだまだ外出自粛が継続となっていきそうですね。自宅での外出自粛が長くなると、同じような食事が増えたり、内容も糖質ばかりになったり、と災害時と似たような食事情になってきます。また昨夜も、深夜に地震があり、自然災害にも改めて注意する必要があることを思い出させられました。
 そこで今回は災害時の栄養素の不足について。とりわけ肉類、魚介類、卵、緑黄色野菜、果物などが不足する状況が続いてしまうことが想定されます。

 そうした状況でのビタミンの不足では、ビタミンA(体内貯蔵期間120日)、ビタミンB1・B2(体内貯蔵期間30日)、ビタミンC(体内貯蔵期間40日)が代表的。さらにはストレス下ではアドレナリン分泌なども増加するためビタミンB6や、外出が減ることにより太陽光を受けないことからビタミンDの欠乏も懸念されます。

 不足しがちなミネラルとしては、なんといってもカルシウム。通常時においても日本人のカルシウム摂取は不足傾向にあるといわれますので、それがさらに拍車がかかってしまうわけです。また普段からの欠乏という点では女性の鉄欠乏も深刻です。健診などで特段、貧血などの指摘がなくても欠乏状態に近い人が多いことが推測されています。これらが災害時などにはより拍車がかかってしまうということになるのです。さらに亜鉛やマグネシウムの欠乏も、体調不良につながってしまいます。

 感染予防という点での外出自粛の中で、不調が増幅されないように、摂取カロリーのみではなく、そこに含有されるビタミン・ミネラルについても関心を持っていただきたいと思います。


食事でかかる新型栄養失調
食品と暮らしの安全基金
三五館
2010-12-17





tougouiryo at 2020年05月06日11:37|この記事のURLComments(0)

サプリメント・漢方の飲むタイミング

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 当院では、サプリメントや漢方などいろいろなカテゴリーのものを出すので、その飲むタイミングについてよく聞かれます。これらの一般的な飲み方について、説明しましょう。

 まずは、水溶性ビタミン。これは食事とともに吸収されるため、食後に摂取するのが良いとされ、体内での滞留時間が短いため、一度に取るのではなく複数回に分割するのがおススメです。
 次は脂溶性ビタミン。油分があると吸収しやすいため、特に油を多く含む食事の後に摂取するのがおススメです。こちらは水溶性とは反対に複数回に分割せず、一度にまとめてとるのが良いといわれます(分けても問題ありません)。
 ミネラルは一般に食後の摂取が良いとされます。特に、非ヘム鉄は、ビタミンCやクエン酸、動物性たんぱく(一部)が一緒だと吸収が良いといわれますが、反対にヘム鉄は空腹時が最も吸収が良いとされます。しかし人によっては、胃腸の不快感や便秘などになることもあるので、こうした場合にはやはり食後がおススメとなります。亜鉛は、有機酸と結合したグルコン酸亜鉛であれば、空腹時摂取がよいのですが、これもヘム鉄同様、不快症状がある場合は食後となります。
 アミノ酸は一般に空腹時が良いとされますが、食事に含まれるアミノ酸スコアを高める目的であれば、食後の摂取となります。目的によって時間帯が異なるといってよいでしょう。
 その他、脂溶性の栄養素は、脂溶性ビタミン同様に食後の摂取がおすすめとなります。

 これに対して、漢方薬は一般に食間といわれます。つまり食後二時間です。お腹に何も入っていない状態で、漢方単独で入る方がよいというわけです。但し、食欲がない時に食欲亢進を目的にしていれば、食前ですし、食後の腹痛には食後となりますから(アニサキス疑いの腹痛時の安中散など)、これはやはり専門家の指示に従ってください。体質改善目的で長期に処方されている場合、飲み忘れを防ぐ意味で食後というのも良いと思います。

 ホメオパシーのレメディは、一般に歯磨きや飲水などが終わって30分以上ということなので、就寝前がベストでしょうか。アレルギー対策であれば、朝起きてすぐ、というのも良いでしょう。朝でも夜でも、心静かにレメディをとれる時間帯がおすすめです。漢方やサプリとはまた違った注意点といったところでしょうか。




tougouiryo at 2020年05月03日06:00|この記事のURLComments(0)

サプリメント総論

 代替医療の中でもとりわけ、現在われわれ日本人になじみあるものといえば、サプリメントであろう。サプリメントとは本来、補充するという意味で、日常の体に必要な成分を補完するもの、ということになる。いわゆる一般に健康補助食品、栄養補助食品と称されるものである。したがって、あくまでもしっかりとした食事が前提としてあり、それを補助するという役割になるわけである。

よって、サプリメントのみに依存する食事では、健康上大きな問題となりうる。だからこそサプリメントとの良い関係が、これまでになく求められていると言えよう。そのためには、他のサプリメントや医薬品との相互作用にも注意する必要がある。サプリメントには医薬品と同じまたは類似する成分が含まれることもあり、相互作用を及ぼす可能性は十分に考えられる。相互作用において報告例があるものをいくつかあげると、セントジョーンズワートによるジゴキシン、ワ―ファリン、テオフィリンなどの薬物の減弱効果、イチョウ葉エキス服用による抗血小板薬、抗血液凝固薬内服時の出血傾向亢進の可能性など、重要なものも少なくない。

 サプリメントは、広く代替医療の範疇に入るものであるが、代替医療利用率は米国においては国民の50%近くにおよび、その費用は総医療費の50%を超えると言われる。ここまでの影響を持つに至った背景は、現代の健康意識の高さと無関係ではないと考えられ、これがサプリメントの急速な成長の背景にある。しかし、そればかりが原因とは言えない。米国においてサプリメントは1994DSHEADietary Supplement Health and Education Act)法により「ハーブ、ビタミン、ミネラル、アミノ酸等の栄養素を1種類以上含む食事を補助する製品」として定義された。そしてこのDSHEA法により効能効果の表示が可能になったのである。結果、米国において2兆円を超える市場を形成するに至った。しかしこの法律には、安全性についての販売責任が会社側にないなどの問題点も指摘されている。

こうした米国での流れを受けて、わが国においても今日の広がりに至ったわけだが、これをただ闇雲に否定するという立場は好ましくない。一人一人のセルフケア意識を高め、健康生成のサポートをしていくには、サプリメントは重要な役割を持つものだからである。ただし、医療従事者として、テレビの健康情報番組などの様々な情報を無批判に受け入れることは避けなければならない。しかし、こうした情報が氾濫する背景には、前述したように国民の健康意識の高まりがあることを無視してはならない。だからこそ我々医療者は、その高まりを萎えさせることなく、健康生成を積極的にサポートする方向へ導く必要がある。

こうしたことはサプリメントについてのみならず、代替医療全般に対しても言えることである。本来の治療を妨げる場合、明らかに医学的に不適切である場合、経済的に支障になっている場合などを除いては、必ずしも十分なエビデンスがなくても、あからさまな否定はせず、容認することも必要であろう。現代医療とサプリメントをはじめとした代替医療との理想的な関係の形成から、さらなる「統合医療」の発展に期待したい。


tougouiryo at 2006年07月24日08:47|この記事のURL