最近の話題

統合医療におけるプラシーボ効果を考える

 ある先生に二重盲検法について強く主張されたので、ちょっと二重盲検法を再考するとともにプラセボの在り方などを考えていました。

 そこで、統合医療における「プラシーボ(プラセボ)」の意義をあらためて考えてみたいと思います。かつてプラシーボについて統合医療の観点からまとめたものを再掲しますので、ご興味ある方はどうぞ。

 

従来のプラシーボ効果をめぐる状況

 プラシーボ効果とは、一般に薬理効果のない物質や治療法であるにもかかわらず、臨床的効果を及ぼすもの、と言えよう。それゆえプラシーボは「不活性または作用のない物質」と定義されることが多い1)。広く医療行為においては、実際には不可分に含まれていると考えられるが、研究的側面においては、排除すべきものと考えるのが一般的である。この効果をいかに排除するかが、臨床研究の成否を握るといってもよく、その方法論上で最重要とされているのが「二重盲検法」である。それゆえこの方法は、広く薬物等の効果判定として用いられているわけであり、代替医療の検証においても例外ではない。つまり、プラシーボ効果を除去しなければ、科学的にその効果を証明したことにはならないのである。この方針は、代替医療の検証において、とりわけ、ハーブや健康食品等の効果の検証において特に有効といえる。

 

代替医療評価における二重盲検法の問題点

 ただし、この方法にはバイアスを完全に除去できているのかという問題点もある1)。バイアスを最小限にした適切な対照群を設定しなければならないという問題である。薬物類の検証においては「偽薬」を設定しなければならないが、カイロプラクティックやアロマセラピーなど、偽薬にあたるコントロールを設定しにくい療法の検証は困難である。鍼灸の検証においては、偽の鍼等を用いて、方法論の工夫をしているものの、厳密な意味では問題点も少なくない2)。また、そもそも代替医療の本来の性質から、心理反応を積極的に利用する側面もあり、その効果判定からプラシーボ効果を除去することの是非も議論されており、積極的に臨床に取り入れるべきという見方もある3)。つまり、代替医療はプラシーボ効果を積極的に用いる体系である、とも言えるわけである。ここで我々は、代替医療を研究するにあたっては、プラシーボ効果に関して、肯定的と否定的意義の二つの面を考慮する必要がある。こうしたスタンスの必要性は、通常の現代医療における臨床研究との大きな相違点といえよう。

 

代替医療と現代医療の接点としてのプラシーボ効果

 それでは、プラシーボを肯定的に取り扱うからといって、そうした代替医療研究は「科学的」ではないのだろうか。プラシーボはただの「気のせい」だけであって、何ら人間に証明しうる生理学的変化をもたらすものではないのだろうか。そもそも代替医療は、既知、未知を問わず、様々な機序を介して、生体の治癒機転に働きかける医療ともいえる。つまり妥当な科学的方法であっても、プラシーボであっても、生体の治癒へのメカニズムに働きかけていれば同意義であるととらえられる。想定する生体の治癒メカニズム(自律神経系・生体防御系・内分泌系等の連携)は、実態をもつものであり、これ自体は科学的説明が可能である。これらを、プラシーボ研究で著名なミシガン州立大学のハワード・ブローディ教授は自著の中で「体内の化学工場」と表現している4)。つまり、「実薬」であっても「偽薬」であっても、「体内の化学工場」は同等に治癒機転に働きかける。その結果、治癒がもたらされるのであれば、その原因は本質的に関係ないとも言える。こうした観点から、代替医療の臨床においては、プラシーボ反応はことさら、除去すべきものではない、という見方ができるわけである。これは、こと代替医療に限る問題でもない。現代医療においても、昨今、個別性を重んじた医療ないしは全人的医療といった概念の重要性が叫ばれている。また、そこに通低する思想も、科学万能的思想から、「語り」を重視する「ナラティブ」重視へと変貌している。こうした流れの中で、これまでのプラシーボに対する従来の意味づけも変化してくるのは自明である。従来の薬物療法や外科手術においても多分にプラシーボ効果は観察されている3)。つまり、両者にとって不可欠かつ、共通の接点としてプラシーボ効果は、非常に重要な役割を持つと言えよう。

 

統合医療におけるプラシーボ効果

 この考えをベースにすると、代替医療を現代医療の中に統合していこうとする「統合医療」において、プラシーボが重要な意味があることがわかるであろう。つまり、統合医療研究という場合、現段階では、代替医療の基礎研究的側面と実際の臨床的側面とでわけて考える必要がある。我々は今後、この分野においてプラシーボ効果というものを考えるにあたって、このように分けて考える必要があるだろう。また将来的には積極的なプラシーボの評価という大きな発想の転換の成否が、新たな医療、「統合医療」研究の成否ともなるだろう。

 

(参考文献)

1)A K Shapiro/赤居,滝川,藤谷訳パワフル・プラセボ協同医書出版社, 2003

2)川嶋朗,山下仁鍼灸治療臨床検査47:719-724, 2003

3)J E Pizzorno, M T Murray/帯津良一監修自然療法産調出版, 2004

4)Howard Brody/伊藤はるみ訳プラシーボの治癒力日本教文社, 2004

 


tougouiryo at 2021年08月24日08:00|この記事のURLComments(0)

「川中島の戦い」が展開中!

 現在、「川中島の戦い」が展開中です!、といっても城めぐりアプリ内でのお話です(笑)戦いといっても仲間を助けながら、自軍を優勢に導くという「滅私奉公」的な要素も強いこころ温まる「戦い」です。何を言っているのか、やっていない方には分かりにくいのですが、コロナ感染爆発の状況下で、自宅でこもりながら出来るイベントですので、気になった方は是非のぞいてみてください。今すぐ、参加することもできます。無料アプリに入る必要はありますが。

  ニッポン城めぐり アプリ






tougouiryo at 2021年08月21日07:18|この記事のURLComments(0)

2月26日基礎医学塾(生化学・栄養)開講します!

 2021年の基礎医学塾開講です。非常事態宣言を受けて1月の開講を延期しておりましたが、2月から開講いたします。

 テーマは「生化学」です。新書など比較的分かり易くまとめてある生化学の一般的解説書を用いて、半年ほどの予定で勉強していきます。
 まずはこれ ↓ ↓ ↓(三回ほどで読み切る予定です)







 


 新書で、全体像をつかんでから今度はやや専門的なものに挑戦 ↓ ↓ ↓ (これも三回ほどの予定です)






 代謝はどこをやっているかわからなくなり、いわゆる「迷子」になりがちなので、「代謝マップ」が必要です。下記のものがおすすめです。↓ ↓ ↓


一目でわかる医科生化学
J.G. サルウェー
メディカルサイエンスインターナショナル
2007-09-01




 オンラインでの開催になりますので、自宅にいたまま読書会に参加する感じです。ふるってご参加ください。申し込みは下記のフォームからになりますので、よろしくお願いいたします。

2021年度第1回基礎医学塾@zoom講座

2021年2月26日(金)

18:30〜20:30

質疑応答を含み、20:30まで)

参加費・・・2000円

【参加申し込みフォーム】は

↓↓↓こちらから

https://forms.gle/Aew3raCE1m97Nbtq9


tougouiryo at 2021年02月14日07:34|この記事のURLComments(0)

ビオチン、足りてますか?

 ビオチンは、水溶性ビタミンに分類され、ビタミンB7、ビタミンH、コエンザイムR等、様々に呼称されています。そしてその効果としては、医薬品の適応として、急性・慢性湿疹、接触皮膚炎、脂漏性湿疹、尋常性ざ瘡など皮膚疾患に幅広く用いられています。

 ビオチンは主に空腸において吸収され、大量に摂取したとしても速やかに排泄されるため、副作用や過剰摂取はないとされ、毒性の少ないビタミンと考えられています。

 鶏肉のレバーに多く含まれ、その他、落花生、卵黄、豚肉のレバーにも含まれます。しかし、生卵の大量摂取により、アビジンという糖タンパク質が消化管内部において特異的に結合し、ビオチンの吸収阻害をしてしまいます。これにより欠乏症状が発現するといわれますが、加熱により、アビジンの結合能は低下するため欠乏は生じにくくなります。

 ビオチンの不足を示す症状としては、うろこ状の皮膚炎、脱毛、萎縮性舌炎、食欲不振などの症状が出現するとされ、アレルギー患者においてはビオチンを増加させる働きを持つビフィズス菌とともにビオチンを補う必要があるとされます。

 経験的には、原因のはっきりとしない頭皮における脱毛は、このビオチン補充が大きな可能性を有するように思います。またアトピー性皮膚炎やアレルギー性の皮膚炎などにおいても、ビフィズス菌と合わせて投与することで、臨床的な改善を認めることも少なくありません。(一般にビオチン欠乏は稀とされますが実際にはそうでもないように感じています)

 つまり、こうした皮膚炎の方には、食事指導や皮膚へのセルフケアに加えて、腸内細菌とビオチンに気を配った治療も不可欠となるわけです。




tougouiryo at 2020年09月01日05:00|この記事のURLComments(0)

「ヒトのからだ」第二回勉強会のポイントとお知らせ

 三木成夫先生の「ヒトのからだ」をテキストにした勉強会を開催しております。第1回は、通常の解剖学と三木解剖学との差異から、生命の「おもかげ」を見る視点やら、進化・発生から視点の重要性など、総論的なお話がメインでしたが、今回は主に、吸収系としての呼吸器系と、循環系としての血液系・血管系を学習予定です。各論としてもほぼ独立しておりますので、今回から参加希望の方でも大丈夫です。以下、今回使用するテキストです。

ヒトのからだ―生物史的考察
三木 成夫
うぶすな書院
1997-07T



 8月28日(金)18:30〜20:00(〜20:30)ZOOM講義による開催です。申し込みサイトなどは後日、こちらのブログでお知らせしますので、マメにのぞいてみてください。

 以下、参加予定者の方のために、学習ポイントを記しますので参考にしてください。

吸収系
1)消化器系の復習(「頭進」までの流れ)
2)副鼻腔からの呼吸器の経路
3)「生命のかまど」として酸素の取り込み
4)えらの変化
5)呼吸における動物的支配

循環系
1)食物と酸素の運搬系
2)血液細胞の来歴
3)腸管外消化としての免疫
4)腸管・脾臓・腎臓・骨髄における造血
5)腸における新旧の静脈(一次静脈・二次静脈)
6)腸の血管、腎臓の血管、脳の血管、肺の血管
7)脳への動脈血が左側に流れやすい理由

その他、肺の機能と構造、心臓の機能と構造についても復習しておいてください。


病気がみえるvol.2循環器
メディックメディア
2017-03-04

病気がみえる vol.4 呼吸器
メディックメディア
2018-12-14


tougouiryo at 2020年08月17日03:00|この記事のURLComments(0)

基礎医学検定、始まります!

 現在、ジャングルカンファレンス関連のイベントとして、統合医療における共通言語の学習の一助となるべく「統合医療基礎医学検定」を企画しております。

 プレ開催(第0回)を受けて、今回がいよいよ第1回です。本年(2020)9月10日で、主にオンラインでの開催を予定しております。当初は、マークシート式で会場での開催を予定しておりましたが、昨今のコロナ感染拡大防止の観点から、オンラインでの開催をメインにしたいと考えております。(ただし、その後のジャングルカンファレンス開催と合わせて、一部会場での受験も可能にする予定です)

 出題範囲としては、解剖学、生理学、生化学(栄養学)と統合医療についての基礎的理解を問う問題です。各種、国家試験における基礎医学範囲、ならびにそれらに準じたレベルの出題となります。合否を計るものではなく、今後の自己学習のメルクマールとして活用して頂けたら幸いです。そのために、範囲はなるべく広範囲に偏りなく出題する予定です。

 なかなか試験でもないとべんきょうしないよ、という方も少なくないと思います。そのための一つの目標ですから、是非とも皆さん、奮ってご参加ください。詳細は、後日お知らせいたします。

 オンラインですが、開催時間は固定しておりますので、ご注意下さい。9月10日木曜日、18:00〜19:40の予定となっております。




tougouiryo at 2020年08月07日05:00|この記事のURLComments(0)

『ヒトのからだ』勉強会開催のお知らせ

 これまで内輪で開催しておりました勉強会を、ZOOMによるオンライン講義などの経験を積みましたので、それを活用して公開することになりました。

 これにより遠方の方や、時間的に参加が難しかった方などこれまで参加できなかった方にも参加可能になりました。参加資格のようなものはありませんので、ヒトのからだについて、解剖・生理学的な基本を勉強してみたい方はぜひご参加下さい。参加フォームは下記になりますので、こちらからお申込み下さい。
↓ ↓ ↓
基礎医学塾@ZOOM 全6回
第1回 7月31日(金)18:30〜20:00(〜質疑等20:30)
参加費:2000円

【参加申し込みフォーム】は以下になりますので、よろしくお願い致します。

https://forms.gle/FU6QUgiQbSEiQJVU6

 内容は参加者全員で、テキストである三木成夫著『ヒトのからだ』を購読していきます。一方的な講義ではなく、あらかじめ勉強した内容をみんなでシェアしたり、疑問点を考えたりしながら理解を深めていきます。
ヒトのからだ―生物史的考察
三木 成夫
うぶすな書院
1997-07T


 毎月一回開催、全6回の予定です。各回の大まかな学習内容は以下です。

第1回 第1章「からだの歴史」と第2章の吸収系(消化器系を中心に)
第2回 第2章「吸収系(消化器・呼吸器)」と「循環系(血液・脈管系)」(呼吸器と循環器を中心に)
第3回 第2章「排出系(泌尿・生殖系)」(泌尿・骨盤・血液・内分泌など)
第4回 第3章「受容器(感覚器)」
第5回 第3章「伝達系(神経系)」
第6回 第3章「実施系(運動系)」と第4章「ヒトと動物の違い」

 以上のように、三木成夫先生の身体観を概観しながら、統合医療の共通言語としての基礎医学を学習します。加えて、基礎知識が、健康実践にどのように応用されるのか、その具体案の一つとして、「身体へのマインドフルネス(マインド・ボディフルネス)」という試みを紹介していきます。学習内容が、健康法につながる体験をしてみてください。

 また参考文献として、三木先生の他の著作もおすすめですが、全部よむわけにもいきませんので、下記の布施先生の著作が三木理論として良くまとまっています。また解剖学については適宜『解剖学講義』など基本テキストを参考にしていきます。

解剖学講義
伊藤 隆
南山堂
2012-04-10




皆様のご参加をお待
ちしております!



tougouiryo at 2020年07月24日10:58|この記事のURLComments(0)

AIPCコポリマーの美容水

 当院プロデュースの美容水のご紹介です。これ一本で、「化粧水+美容液」的な効果ですので、一度使った方からは大変好評な商品です。

 関係者の方々や当院に通院されている方には、とくに目新しいものではないのですが、あらためてご紹介です。
 最近は、隣接の提携施設「身心工房リボン」にお越しの方も増えてきたのにともない、取り扱い商品のご説明の機会も増えてまいりましたので、ここで販売サイトを挙げておきます。(当院受診されている方はクリニックにて割引価格で購入可能です)



 この美容水は、当院の開院直後頃から、ある医療系業者さんのものを取り扱ってきたのですが、商品の評判が良かったにもかかわらず製造業者のさまざまな事情から、いくつかの業者を転々とせざるを得ず、しばらくは製品自体が消滅いた経緯がありました。
 しかし、当院の患者さんをはじめ、ヘビーユーザーの方々の復活を求める熱烈な応援があり、若干の改良を加えて装いも新たに「IMC美容水」として生まれ変わたっという経緯があります。

 この美容水の強みは、AIPCコポリマーによる圧倒的な保水力です。いわば人工の細胞膜ともいえるもので、ワセリンなどのような油性(疎水性)のべたつきがなく、むしろ親水性として性質が強いので、手洗いに対して水分を取り込みさらにしっとりとした感じになるのが最大の特徴です。それゆえに人工血管など医療用として用いられてもいます。
 看護師さんをはじめとした医療従事者の複数回の手洗いに対しても効果が低減しないことから手荒れ防止効果ありとして、大学医学部の材料部からの発表もある、いわばエビデンスありの商品です。
 是非一度お試しください!

tougouiryo at 2020年07月06日05:00|この記事のURLComments(0)

中枢神経学習の補足資料

 今週の勉強会の補足資料ですので、関係者以外はスルーして下さいませ。

 中枢神経系のところが、なかなか分かりにくいようですので、三木先生の解説をもとに若干の補足です。まずは脊髄と脳の発生を見てから、伝導路などに目を通してみてください。

 中枢神経は、感覚器との関連で、前・中・後脳が形成されます(鼻ー前脳、眼ー中脳、耳ー後脳)。ここから脳全体の発生の流れを追ってみて下さい。三木先生の著作も参考になります。
 そこからさらに後方の部分である脊髄と区別されます。特に脊髄は、前角の細胞の局在や、レクセド層といった局在が発生の過程を見ると理解しやすくなります。おおまかな流れとして、進化の過程で、後脳(原始魚類)→中脳(高等魚類・鳥類)→前脳(哺乳類)と、次第に前方へと進んでいく「頭進」をし、前脳が極度に発達して結果、終脳としての大脳半球が形成されるながれを理解してみて下さい。
 また脊髄から発生し、そこから延びる脊髄神経は内臓や体壁の動脈に絡みつきながら末梢へと至ります。進化により首や手足の発達とともに、これらは絡まるように「神経叢」を形成しながら皮膚や筋肉へと延びていきます。続く「延髄」は、鰓脳として発生し、そこからは鰓弓神経(三叉・顔面・舌咽・迷走神経)が出入りします。これらは植物性運動のみならず、表現運動においても重要な働きを有します。また植物性過程の後半は、仙髄に中枢があり骨盤内臓神経により排尿や排便などを司り、延髄と極性の関係を持っています。
 延髄の背側部には、平衡をとり運動を円滑に行うために「小脳」が発達しています。これは延髄の動物性知覚部ともいえる部位です。小脳(耳脳)は、胴体に関連した旧小脳が、四足に関連した小脳半球・新小脳に挟まれて小脳虫部を形成している形態をしています。また随意運動を行う人類では小脳と大脳との連結が強まり、しだいに「橋」が発達してきます。
 続く「中脳」は視覚器に関連し眼脳といえる部位です。魚類と鳥類では、視索が中脳半球に収束していますが、哺乳類になると視索の大部分は「間脳」に終わり、中脳半球は上丘へと退化し、聴覚を中継する下丘とともに四丘体を形成するようになります。また中脳被蓋には運動に関連した「赤核」や「黒質」が現れ、大脳からの伝導路(大脳脚)が大きく発達しています。
 前脳は鼻に関連し鼻脳ともいえ、嗅脳と嗅球から成ります。これが爬虫類において著明に変化し、嗅覚以外の全ての感覚が一つの場に集合し、「新皮質」が形成されてきます。これが哺乳類では左右に膨大し、ここから脊髄まで一気に下がる随意運動の経路である「錐体路」が完成するのです。一方で嗅脳としてあった古皮質は、新皮質の陰で見えなくなり、「大脳辺縁系」として植物性過程の中枢となっていきます。

 神経の基礎知識確認のためのキーワードを以下に挙げておきますので、参考にしてください。

神経線維と伝達物質
神経線維(Aαβγδ、B、C)、代表的神経伝達物質(アセチルコリン、ノルアドレナリン、セロトニン、ドパミン、ヒスタミン、グルタミン酸、GABA、サブスタンスP)

中枢神経
大脳半球、大脳皮質、大脳髄質、大脳基底核、間脳、中脳、橋、延髄、脳幹網様体、小脳、脊髄

伝導路
遠心性:錐体路(皮質脊髄路・皮質延髄路)、錐体外路(網様体脊髄路・前庭脊髄路・赤核脊髄路・視蓋脊髄路)
求心性:温痛覚(外側脊髄視床路)振動覚・位置覚(意識型深部感覚)、小脳系(非意識型深部感覚・脊髄小脳路)

脳血液循環
大脳の動脈分布、脳底動脈とウィリス動脈輪、脳の静脈分布、

末梢神経

脳神経:三大感覚(機Ν供Ν次法運動神経相当(掘Ν検Ν此Ⅻ)、鰓器官(后Ν察Ν宗Ν勝Ⅺ)
末梢神経:前根・後根とベル・マジャンディの法則、前枝・後枝とデルマトーム、脊髄神経叢
自律神経:交感神経、副交感神経、内臓痛覚、内臓感覚(頸動脈洞・頸動脈小体を含む)、腸管神経系

tougouiryo at 2020年05月26日06:00|この記事のURLComments(0)