講習会・勉強会情報

「利他」とは何か

 コロナ禍の時代における一つのキーワードとも言える「利他」について、伊藤亜紗、若松英輔、國分功一郎といった私の気になる論者が連名で書いている本を見つけたので買ってきました。『利他とは何か』(集英社)です。



「利他」とは何か (集英社新書)
磯崎憲一郎
集英社
2021-03-26




 まあ、こう書くといかにも偽善的なので気が引けるのですが、ジャングルカンファレンスなどの、医療における多元主義の展開を企図するものとして、利他は避けては通れないものでもあります。

 利他というキーワードは、当然「利己」と密接な関係があるので、或る意味それを強調したとたんに厭らしいものに転化する可能性をもつものでもあり、本書の中では若松先生により、そうしたことへの言及もされているようです(というのも、これを書いている段階ではまだ未読ですので…スミマセン)。ただあとがきなどを読むと(あとがきから読む派です…)、この「利他」の持つ構造のようなものを「うつわ」に譬えているようです。

 ジャングルカンファレンスやジャングルカフェといった多元的な会合を主催しているものとしては、これは結構、納得の言葉でした。とりわけ、今週木曜日開催予定のジャングルカフェに向けて、課題図書である『モモ』を読んでいる途中でしたのでなおさらでした。

 具体的には、第2章の小さな酒場での二コラとニノのもめごとの段がすぐに思い出されました。論理的な解釈をするでもなく、モモはただじっと座って注意深く話を聞く、それだけで争いは解決していくという話です。まさに「うつわ」を彷彿とする話ではないでしょうか。
 当然、この物語は「灰色の男たち」がキーワードになる話ですが、こうした序盤のエピソードにもカンファレンスとの共鳴する点が潜んでいるように感じます。

 利他ということばとの共通点を偶然見つけたような感じになったのでさっそくメモしてみました。

 ジャングルカフェの参加希望の方はこちら!

tougouiryo at 2021年04月11日19:25|この記事のURLComments(0)

4月29日甲野善紀先生との対談 オンライン配信

 甲野善紀先生との対談が決定しました。4月29日(昭和の日)にオンラインでの配信となります。詳細はまだ私もわからないのですが、わかり次第ここでご連絡します。
 当日の紹介文として、甲野先生による紹介文と、私からのものとの2つを下記に添付しますので、ご参考にしてください。

甲野先生からのメッセージ

小池弘人・小池統合医療クリニック院長と御縁が出来たのは、今からもう四半世紀ほど前で、

小池院長が、まだ群馬大学の医学部の学生の頃だったと思う。

当時合気道部に所属し、稽古を重ねるうちに生じてきた疑問を何とかしたいと、

私が講師を務めていた池袋コミュニティカレッジの講座に来られたのである。 以来、浅からぬ縁が出来、私がかつて学んでいた合気道に疑問を感じて合気道をやめ、

武術稽古研究会を立ち上げたことに影響されたかのように、群馬大学合気道部の中から

「同志会」という会を立ち上げられ、独自の研究を始められた。 つまり、自分の中に生じた疑問には蓋が出来なかったということだと思う。

「同志会」は群馬大学合気道部の中に生まれた「鬼っ子」的存在だったようだが、

この「自分の中の疑問には蓋が出来ない」という小池院長の性格は、

専門の医学の道でも発揮されていて、一応は医師免許を取得した現代医学の医師であるが、

統合医療という、いわば患者側の立場に立った、有効なものなら鍼灸でもホメオパシーでも使うという

なかなか一般の医師では踏み入れない世界に入って、日夜研究を重ねられている。 それだけに、小池院長は大変柔軟な思考を持たれていて、

8年ほど前に『武術と医術』という共著を御一緒し、その後も年に2回か3回ぐらいは会って、

いろいろと話をすることを楽しみにしている。 今回の対談では、小池院長が大きな影響を受けたと思われる「縮退」のことや、

最近私が関心を持っている「腸と脳との関係」について、いろいろと話が盛り上がることになると思う。
広い視野に立って「身体とはどういう働きを持っているか」ということへの

探究心を持ち続けている小池弘人院長との対談は、こうした事に関心を持たれている方々にとっては

大変興味深いものになると思いますので、どうぞ御視聴ください。



小池からのメッセージ

学生時代の合気道の稽古では、力を抜け、とよく注意された。力を入れないのだから、筋肉をつけなくてもよいのかと思っていると、肩が脱臼したり、ケガが続いた。また「呼吸法」という稽古では、相手につかまれても力を抜いて腕を上げろと言われるが、当然脱力したら腕は上がらない。当時は部長までやってそろそろ引退、という時期であるにもかかわらず、根本的な事柄から、かえってわけがわからなくなるばかり・・・

 

こうした状況で出会ったのが甲野先生でした。通常、講習会などでは直接体験させてもらうことも少ない中、先生は実際に腕をもって技を体験させて下さいました。この時、とても印象的だった技が「柾目返し」。合気道でいう「呼吸法」に似た、自分が最も疑問に感じていた技でした。これが渾身の力を込めて抑えても、いともたやすく上がってしまい、これまでとは違った世界の広がりに、心躍った記憶が今でも思い起こされます。

個人的にはこの「柾目返し」にこだわり続け、今や先生のオリジナルとは随分と違ったものになってしまいましたが、今でも気が付くと感覚的に脳内で反復している技ではあります。先生にも「最近、稽古していますか?」と問われ、当然学生時代の様には稽古していないのでそのように返答しているのですが、この感覚の反復というか「確認」は常に継続してきました。先日も、肥田春充の聖中心についてのお話しをしていた時に、短時間での特殊な感覚の「確認」の重要性を知り、改めてその反復の意味を嚙み締めました。

 

力を入れずに入れる、相反する矛盾をどのようにして体現するかというテーマは、そのまま現代医療と代替医療との対立を、個人のレベルで統合・解決しようとする「統合医療」の目的そのものでもあります。

東洋医学と西洋医学、見えるものと見えないもの、正統と異端、心と体、脳と腸、図と地の関係としての解剖構造とファッシア、などいくつもの相反する視点でも、同様の問題が垣間見えます。総じて私はこうした「相反」する領域に強い興味をもっています。

 

この度は、先生の武術から拓かれた医学や身体への視点を皆様と共有出来たら幸甚です。とくに現代医療の在り方について疑問を持たれている方や、統合医療という分野とその武術との関連性等に興味を抱かれている方々に何らかの参考になればと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。




tougouiryo at 2021年04月07日08:00|この記事のURLComments(0)

来月のジャングルカフェの課題図書は「モモ」!

 来月のジャングルカフェの課題図書は、「モモ」です。読んでいない人は読んでみてくださいね。みんなで統合医療的に語りましょう!

  
参加希望の方、気になる方は
こちら(統合医療カンファレンス協会)まで!



モモ (岩波少年文庫)
大島 かおり
岩波書店
2017-07-20






tougouiryo at 2021年03月28日19:41|この記事のURLComments(0)

甲野善紀先生との勉強会

 先週末は久しぶりに、甲野善紀先生と稽古会のような勉強会のような時間をとらせて頂き、ゆっくりとお話をすることが出来ました。

 甲野先生とは、最近の技の進展に加え、肥田式の「聖中心」についての先生独自の見解に関して、お電話でお話しする機会があったのですが、その延長のような勉強会となりました。

 聖中心に関して、丹田を意識した力みのようなものではなく、実際に腸管の何らかの変化を伴った独自の感覚ではないかという先生の考えを伺い、最近の私の関心事でもある「ファッシア」について解説させて頂きました。
 身心工房リボンからも二人参加し、私の考える武術とファシアの関連を考察してみました。これにより、先生からのいくつかのご質問やコメントなどに促され、これまで気づかなかったような視点をいくつも得ることが出来ました。

 こうした具体的に事柄に関しては、追々、「臨床ファッシア瘀血学」のコーナーでまとめたいと思いますが、ポイントはやはりファッシア、とりわけ腸間膜との連携です。
 腸間膜自体が、一つの臓器のような認識をされていたのではないかという指摘は、漢方の大家である寺澤先生をはじめ幾人かの指摘するところでもあり、これをもって三焦ではないかという推測もされます。そしてこの三焦が、脂肪組織に埋没する膵臓との関連も言われてきております。
 そしてこの腸間膜の付着部が腰椎をまたいで左上方(横隔膜後脚近辺)から右下方(右仙腸関節部)へと連続し、後腹膜として折れ返って背部へとつながります。当然これは、体幹全てと連続しながら、四肢へもつながります。かつての腹部打鍼などで全身の治療を行っていたことを考え合わせると、こうした腹膜から、四肢への特別な関係もありそうに思えます。

 肥田春充の学んだ時代の解剖学では、まさに無視されていたファッシアという概念。この概念をひとつの補助線として、彼の超絶した聖中心の力への何らかの新解釈が可能ではないかと、ワクワクする思いを得られた勉強会となりました。




tougouiryo at 2021年03月25日08:30|この記事のURLComments(0)

第2回基礎医学塾@zoom講座 申し込みフォーム

 基礎医学塾、生化学の勉強会参加の申し込みフォームのお知らせです!

 ZOOMでの開催となりますので、どなたでもご参加ください。テキストは各自でご用意ください。

2021年度第2回基礎医学塾@zoom講座

 

2021年3月26日(金)

18:30〜20:30

(※質疑応答を含み、20:30まで)

参加費・・・2000円

 


【参加申し込みフォーム】は

↓↓↓こちらから

https://forms.gle/kA6fcgE1j5e9tUEg7


tougouiryo at 2021年03月24日22:02|この記事のURLComments(0)

今週の生化学の勉強会資料

 今週末26日の金曜日、生化学の勉強会です。今年第二回目の開催です。前回は、糖代謝を中心に、エネルギー代謝の概略を勉強しました。今回は、脂質代謝とアミノ酸代謝(含糖新生)です。テキストでは第5章と第6章を読んでいきますので、あらかじめ目を通しておいてください。講義ではなく読書会形式ですので予習は必須です。以下、テキストになります。






第5章
(1)単純脂質・複合脂質・誘導脂質
(2)脂肪酸合成
(3)糖質で太るメカニズム
(4)中性脂肪とカルニチンシャトル
(5)脂肪酸分解(β酸化)
(6)ケトン体の合成
(7)メバロン酸とコレステロール合成
(8)コレステロールの輸送(外因性経路・内因性経路・逆転送系)(ひと目でわかる生化学)
(9)不飽和脂肪酸
(10)エイコサノイド(プロスタノイド・ロイコトリエン)

第6章
(1)アミノ酸合成の第一歩・グルタミン酸合成
(2)非必須アミノ酸から合成される窒素化合物(プリン塩基とピリミジン塩基・ヘム・グルタチオン・クレアチン・タウリンと胆汁酸・アミノ糖)
(3)必須アミノ酸から合成される窒素化合物(カテコールアミン・メラニンとチロキシン・ヒスタミン・セロトニンとメラトニン)
(4)呼吸代謝への合流(糖原性アミノ酸・ケト原性アミノ酸)
(5)糖新生
(6)オルニチン回路

tougouiryo at 2021年03月24日19:22|この記事のURLComments(0)

2月26日の基礎医学塾 参加申し込みフォーム

 今週金曜日の基礎医学塾のご案内です。『代謝がわかれば身体がわかる』(大平万里著・光文社新書)をテキストにして読み進めていきます。

 第1回は糖代謝を中心にしたエネルギー代謝を中心に、代謝の基本的概念を学びます。テキストで言うと第1章から第4章ですので、その範囲をまずはしっかりと読んできてください。(代謝マップもあると便利です)


 基礎医学塾はどなたでも参加可能です。オンラインでの勉強会ですので、ご自宅で気軽に勉強会に参加できます。これからの統合医療は「共通言語」が重要です。まずは一人ではなかなか勉強する気がしない(笑)代謝から一緒に学びましょう! 

 参加申し込みは以下のフォームからよろしくお願いします。↓ ↓ ↓



2021年度第1回基礎医学塾@zoom講座

2021年2月26日(金)

18:30〜20:30

質疑応答を含み、20:30まで)

参加費・・・2000円

【参加申し込みフォーム】は

↓↓↓こちらから

https://forms.gle/Aew3raCE1m97Nbtq9


tougouiryo at 2021年02月24日06:36|この記事のURLComments(0)